2015 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ薄膜を用いる細胞・薬剤の同時送達システムと局所体内環境モニタリング
Project/Area Number |
26560233
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
梶 弘和 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70431525)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 細胞・組織工学材料 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、主にナノ薄膜への薬剤徐放機能の搭載を検討した。光硬化性ポリエチレングリコール(PEG)のプレポリマー溶液に薬剤を含浸させたコラーゲン微粒子を混合し、UV照射することで薬剤徐放シートを作製した。蛍光顕微鏡観察からシート内にコラーゲン微粒子が均一に分布していることが確認された。また、走査型電子顕微鏡観察からシート表面に露出していることが確認された。シート内のコラーゲン微粒子量は、プレポリマー内のコラーゲン微粒子濃度が増加するに伴い線型的に増加した。このシステムにおいては、シート内のコラーゲン微粒子ネットワーク内を薬剤が拡散し、シート表面に露出している微粒子を介して薬剤が徐放される。モデル薬剤として蛍光標識したアルブミン(FITC-アルブミン)をシートに搭載してin vitroで徐放試験を行ったところ、FITC-アルブミンが4週間以上に渡って徐放されることが確認された。一方で、コラーゲン微粒子を介さずにシート内に直接FITC-アルブミンを封入した際には、シートからのFITC-アルブミンの徐放はほとんど認められなかった。ラット眼球の強膜上に薬剤徐放シートを移植し、1週間ごとに眼球を摘出して蛍光を観察したところ、4週間後にも強膜および網膜から蛍光が検出され、シートから薬剤が網膜に移行していることが確認された。今回開発した薬剤徐放シートは、今後、バイオ医薬品を局所徐放可能なシステムとしての展開が期待できる。
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Research Products
(14 results)
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[Presentation] 自己展開型薬剤徐放高分子デバイスの開発2015
Author(s)
近藤太郎, Zhaleh Kashkouli Nezhad, 永井展裕, 西澤松彦, 阿部俊明, 梶 弘和
Organizer
化学とマイクロ・ナノシステム学会
Place of Presentation
北九州国際会議場、福岡
Year and Date
2015-11-26 – 2015-11-27
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[Presentation] 高分子薄膜を用いた薬剤徐放デバイスの開発2015
Author(s)
近藤太郎, Zhaleh Kashkouli Nezhad, 永井展裕, 西澤松彦, 阿部俊明, 梶 弘和
Organizer
第31回日本DDS学会学術集会
Place of Presentation
京王プラザホテル、東京
Year and Date
2015-07-02 – 2015-07-03
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[Patent(Industrial Property Rights)] 薬剤徐放デバイス2015
Inventor(s)
梶弘和,近藤太郎,ジャレカシュクリネジャド,永井展裕,阿部俊明
Industrial Property Rights Holder
梶弘和,近藤太郎,ジャレカシュクリネジャド,永井展裕,阿部俊明
Industrial Property Rights Type
特許
Industrial Property Number
特願2015-110747
Filing Date
2015-05-29