2014 Fiscal Year Research-status Report
光反応活性場での強配向成長によるチタン酸カルシウム系生体活性膜の創製
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26560235
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
且井 宏和 東北大学, 金属材料研究所, 助教 (70610202)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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| Keywords | レーザー照射 / 化学気相析出 / チタン酸カルシウム / 配向成長 / 長周期構造 / Ruddlesden-Popper |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、レーザー照射下の光反応活性場により、ナノ組織や長周期構造の配向成長プロセスを構築し、金属基材上にCa-Ti 系複酸化物の高活性な骨結合性膜を創製することを目的とする。従来の高温プロセスでは、Ti 金属基材への生体活性コーティングは難しいが、レーザー反応場で活性化した化学気相析出プロセスにより、特異ナノ組織や結晶配向性を付与したCaTiO3生体活性膜をTi金属基材上にコーティングする。さらに、長周期構造を持つRuddlesden-Popper化合物（Can-1TinO3n+1）や新規Ca-Ti-O 化合物などの生体材として未開拓なCa-Ti 系複酸化物膜の配向成長を実現する。ナノ組織や長周期性などの膜構造が擬似体液内での溶出やアパタイト形成能に及ぼす影響を明らかにし、生体高活性なCa-Ti 系複酸化物膜を創製する。
平成26年度は、レーザーCVDを用いて、特異ナノ構造や高配向のペロブスカイト型CaTiO3 膜を合成し、成膜温度や圧力、原料供給条件などの合成条件が膜構造に及ぼす影響を調べた。基板には安価で、高温まで比較的安定なAlN 多結晶基板を用いることにより、広範な合成条件を網羅的かつ効率的に調査し、丹念な電子顕微鏡観察を通して、ナノスケールの膜構造を明らかにした。本プロセスにより(101)や(121)に強配向したCaTiO3 膜が得られ、これらは特異なファセット組織やカリフラワー組織などの多様なナノ組織を形成した。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
平成26年度は、ペロブスカイト型CaTiO3膜の配向成長やナノ組織制御に主眼を置き、レーザーCVDにより双晶ファセット組織の強配向膜をはじめとした多様な配向と組織の膜を得ることができた点は、当初の計画通りと言える。さらに、これらの膜を高速成長させた点や、Ruddlesden-Popper相の配向成長を可能した点、また、Ruddlesden-Popper相の生体活性が高い事を見出した点は、当初の計画以上の成果と言える。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成26年度で得られた多様な組織と配向を有するCaTiO3やRuddlessden-Popper相の膜を用い、組織・構造、配向および構成相が生体活性に及ぼす影響を明らかにし、高活性なナノ・長周期構造を持つチタン酸カルシウム系複酸化物膜を創出する。
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