2014 Fiscal Year Research-status Report
ロボティック外套管による体内深部腫瘍THz波照射治療デバイスの開発
Project/Area Number |
26560254
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
正宗 賢 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (00280933)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出原 敏孝 福井大学, 学内共同利用施設等, その他 (80020197)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | テラヘルツ波 / 低侵襲治療 / 内視鏡 / ロボット / 導光ファイバ / ジャイロトロン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,従来にない新しい治療法の提案として,体内深部にある患部に対して低侵襲的にアプローチし,治療に有効なTHz(テラヘルツ)波の精密照射による治療法創出を目指している.具体的には萌芽研究として,先端部で微小機構を持つロボティック柔剛可変外套管の開発および,その中を通る光ファイバによるTHz波伝送・精密照射技術の開発および基礎評価を研究期間内の目的としている.THz波照射の治療効果はまだ研究が緒についたばかりであるが,治療法自体が大きく期待されている中で,体表に照射する治療しか行えない現状があり,体内深部へ安全に導入することはこれまで出来なかった.そこで本研究は,低侵襲的に体内深部に挿入可能でかつ,先端部においてファイバの位置を制御可能な治療デバイスのプロトタイプを開発することを目的とする. 本年度は,THz波の体内導入を行う,的確かつ安全に低侵襲治療を実現する新しい治療法を創出するための基礎検討としてTHz温熱照射可能なロボティック柔剛可変外套管デバイスのプロトタイプ設計および試作を検討した. 柔剛可変機構については鋸歯状リンク機構と真空制御によるロック方式を採用した.内部に内視鏡チャンネル,ファイバチャンネルを設けた.伝送用ファイバにはポリメチルメタクリレートをコアとした外径3mmのものを用い,また外套管先端を曲げる2自由度機構を設計した.今後は試作機評価および検証を進める予定である.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画として,フェーズⅠ:THz温熱照射可能なロボティック柔剛可変外套管デバイスの開発,フェーズⅡ:上記デバイスシステムを用いたファントムによる実動試験,フェーズⅢ:上記デバイスシステムを用いた動物実験を行うが,本年はフェーズIおよびフェーズIIの準備を始めており,順調に進展している.
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度試作したデバイスの改良を加え,再試作を行う.また,随時基礎評価実験およびファントムによる実動試験を行う.また,分担研究者と共に動物実験実施を検討する.計画の変更はない.
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Causes of Carryover |
研究室で導入した3Dプリンタの導入によって,試作経費を抑えつつ試作回数を増やすことが可能となったことが理由の一つである.また,当初予定した導波管の購入が本年度行えなかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試作したデバイスの改良を更に加える計画であるが,駆動部の自動化を進めるために制御系パーツを購入する.また,導波管導入を計画し,分担研究者・連携研究者と共に動物実験実施を検討する.また本研究を含めた研究発表を随時行うことで,研究の展開を模索する.
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Research Products
(3 results)