2015 Fiscal Year Research-status Report
中枢神経障害および神経細胞移植におけるアストロサイト活性化の抑制効果
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26560273
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
中川 敬夫 金沢大学, 保健学系, 教授 (40217675)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アストロサイト / 神経再生 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度に確立した新生児ラットからの小脳顆粒神経細胞とアストロサイトとの3次元共培養モデルを用い、以下の研究を行った。本モデルにグルタミン酸負荷による神経障害刺激後に、培養ゲル中に、未分化小脳顆粒神経細胞を移植し、またアストロサイトの活性化を抑制する物質として、edaravoneまたはdexamethasoneを添加し、移植神経細胞の神経回路網形成をニューロフィラメント免疫染色から評価した。edaravone添加により、神経回路網形成促進を認めたが、dexamethasone 添加ではその効果はみられなかった。またこのedaravoneの効果はNFkB inhibitor(ALLNまたはBAY11-7082)により抑制されたが、VEGF-A inhibitor (Cyclopeptidic VEGF inhibitor)では抑制されなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in vitro実験モデルにおいて、edaravoneはアストロサイトの活性化を抑制し、移植神経細胞の分化を促進し、またこの効果はNFkBに依存することが明らかとなった。
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Strategy for Future Research Activity |
ラット脳梗塞モデル、ラットパーキンソン病モデルを用いて、これまでのin vitro実験で神経細胞移植に有効であったedaravoneの効果を検討する。
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Causes of Carryover |
学会参加費用として計上した旅費を使用しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度に学会参加費用として使用する予定である。
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