2014 Fiscal Year Research-status Report
臨床応用に向けた大腰筋および腸骨筋筋張力の非侵襲的評価方法の開発
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26560306
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坪山 直生 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90261221)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市橋 則明 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50203104)
建内 宏重 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60432316)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 超音波せん断波エラストグラフィー / 大腰筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に基づき、組織の弾性率を測定することができる超音波診断装置のせん断波エラストグラフィー機能を用いて、股関節運動時および体幹運動時の腸骨筋及び大腰筋の筋張力測定を行った。 まず、健常若年者19名に対して、股関節屈曲45°位での等尺性股関節屈曲運動時の大腰筋の筋張力を測定した。負荷量は、股関節屈曲最大筋力の0%(負荷なし自重のみ)、10%、20%、30%とした。その結果、安静時に比べて0~30%負荷で筋張力が有意に増加し、0%に対して10~30%負荷でも有意に筋張力は増加した。しかし、10%と20,30%の間では有意差を認めなかった。なお、この結果については、The 25th Congress of the International Society of Biomechanics(2015年7月12~16日)で発表予定である。 また、体幹運動については、健常若年者19名に対して、等尺性股関節屈曲運動(負荷0%、10%)と座位での体幹前屈、後屈、側屈の等尺性運動(負荷は体重の10%)を行い、大腰筋の筋張力を測定した。その結果、股関節屈曲0%に対して股関節屈曲10%および体幹側屈で有意に筋張力が増加した。この結果は、第50回日本理学療法学術大会(2015年6月5~7日)で発表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エラストグラフィー機能により大腰筋の筋張力を測定することが可能であることは確認できたが、その負荷量は最大筋力の10%程度までとかなり低負荷であり、今後さらに実験方法を工夫してさらに高負荷での測定も試みる必要がある。 また、腸骨筋の筋張力は未だ十分に測定できておらず、この点についても今後研究の継続が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
大腰筋および腸骨筋の筋張力を低負荷のみならず高負荷の領域でも測定可能とするために、測定肢位や測定部位の工夫、また、超音波プローブの設定変更など、実験方法の細部について改良を加え実験を継続する。
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Causes of Carryover |
実験の進行に伴い実験方法の改良が必要なことが明らかとなり、改めて実験が必要になったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験補助者への謝金や研究内容に関する成果報告および情報収集(学会参加)。
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Research Products
(2 results)