2015 Fiscal Year Research-status Report
臨床応用に向けた大腰筋および腸骨筋筋張力の非侵襲的評価方法の開発
Project/Area Number |
26560306
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
坪山 直生 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90261221)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
市橋 則明 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50203104)
建内 宏重 京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60432316)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 超音波せん断波エラストグラフィー / 大腰筋 |
Outline of Annual Research Achievements |
腸骨筋の筋活動量について、表面筋電図を用いて股関節屈曲運動時の負荷量が筋活動量に与える影響、ならびに、股関節運動方向の違いが筋活動量に与える影響を検証した。 健常若年者17名に対して、最大股関節屈曲筋力の10%から50%の負荷量において筋力を発揮した際の股関節屈曲筋群(腸骨筋、大腿直筋、大腿筋膜張筋、長内転筋、縫工筋)の筋活動量を分析した。その結果、比較的低負荷の運動において他の屈筋群に対して腸骨筋の活動比率が高くなる傾向にあることが明らかとなった。この結果については、第51回日本理学療法学術大会(2016年5月27日~29日)において発表予定である。 さらに、健常若年者20名に対して、股関節の各運動方向(屈曲、屈曲・外転、屈曲・内転、屈曲・外旋、屈曲・内旋)における腸骨筋の筋活動量を分析した結果、屈曲あるいは屈曲・外転がほかの屈筋群に対して腸骨筋の活動比率が高くなる傾向にあった。この結果については、第51回日本理学療法学術大会(2016年5月27日~29日)において発表予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
超音波せん断波エラストグラフィー機能により、大腰筋の筋張力を測定することが可能であることを確認したが、その負荷量は最大筋力の10%程度であり、臨床応用に向けて測定肢位や測定課題を工夫する必要がある。また、腸骨筋に関しては、表面筋電図による筋活動の分析を行うことができたが、当初の予想に反して超音波せん断波エラストグラフィーによる測定が困難であったため、測定方法を再検討する必要が生じた。
|
Strategy for Future Research Activity |
大腰筋に関しては、さらに高負荷での測定を可能とするため、測定肢位や測定課題の検討を続ける必要がある。また、腸骨筋に関しては、表面筋電図による測定で、負荷量や運動方向の違いによる筋活動量の変化をとらえることはできたため、今後、超音波せん断波エラストグラフィーを用いた測定を実施する必要がある。
|
Causes of Carryover |
実験の進行に伴い、実験方法の改良が必要なことが明らかとなり、異なる方法及び異なる機器を用いた実験が必要になったため。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験補助者への謝金や研究内容に関する成果報告及び情報収集(学会参加)。
|