2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26560308
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
久保田 直行 首都大学東京, システムデザイン研究科, 教授 (30298799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
和田 一義 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (20453037)
松田 雅弘 植草学園大学, 保健医療学部, 講師 (40453485)
武居 直行 首都大学東京, システムデザイン研究科, 准教授 (70324803)
新田 收 首都大学東京, 人間健康科学研究科, 教授 (80279778)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 超音波 / 非破壊検査 / 体幹筋 / リハビリテーション支援 |
Outline of Annual Research Achievements |
リハビリテーションが必要な患者の多くにおいて運動や姿勢の機能低下が問題となっており、その改善のためには腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋、脊柱起立筋群などの体幹筋の働きが重要であると言われている。これらの体幹筋は質、量の評価だけでなく、四肢の運動に対する活動のタイミングが必要であるため、従来の接触型の超音波計測やX線CT、MR画像法などの拘束性のある手法ではなく、非拘束で計測可能な手法が必要とされている。 本年度は、計測対象として焦点を当てるべき体幹筋の調査を行うとともに、腹部活動を非拘束で計測可能な手法として、空中超音波計測機器による非接触での人体内部の計測システムの構築を目的とし、プロトタイプモデルとなる計測装置の構築を行った。 超音波計測機器では空気中と人体のように伝搬媒質の音響インピーダンスが大幅に異なっている場合透過波の減衰が著しく計測は困難とされていた。本研究では、超高感度な計測機器を使用することにより得られるSN比の低い波形情報より人体内部を透過した波形の抽出手法について開発を行い、受信波形の受信電圧、周波数、参照波形との相関係数を算出し、ファジィ推論により人体等価波形の抽出が行えることを明らかにした。 また、通常人体の計測で使用する数MHz帯での超音波探傷装置ではなく、中心周波数50kHzの超音波探傷装置にて空中の人体腹部を透過した超音波波形を非接触に取得可能であることを明らかにした。 また、人体の運動に対して追従し定点計測を可能とする固定値具に関して、人体接触時の安全性を考慮した設計を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
科研費の計画書において平成26年度に実施する項目としてあげた、超音波計測システムの仕様策定、装置開発、解析手法についてのプロトタイプの開発が行えているため、おおむね順調に推移していると判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
現在までは、計測システムのプロトタイプの開発および人体内部の透過波の抽出に関する基礎実験を行っていた。本年度では腹部活動に応じて追跡を行う装置固定治具を用いた非接触空中超音波システムによる計測方法を確立する。また、患者およびセラピストに定量的な評価指標を提供するために開発した超音波診断システムに合わせたリハビリテーションプログラムを開発する。さらに、臨床現場での実証実験と分析協力可能な臨床現場において、開発した超音波診断システムを用いて実証実験を行い、提案システムの有効性に関する検討を行う。
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Causes of Carryover |
おおむね研究計画通りに予算の執行を行ったが、消耗品の購入において200円の端数が生じたため、次年度使用額とした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
超音波診断装置の機械部品などの消耗品の購入費用として使用する。
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