2016 Fiscal Year Annual Research Report
Postural responses to skin stretch stimuli around the hip, knee and ankle during quiet standing
Project/Area Number |
26560324
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Research Institution | Kanazawa Gakuin University |
Principal Investigator |
藤原 勝夫 金沢学院大学, 人間健康学部, 教授 (60190089)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清田 直恵 日本医療大学, 保健医療学部, 講師 (90559189)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 感覚参照系 / 皮膚伸張刺激 / 姿勢応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
立位姿勢制御における皮膚感覚情報の役割について究明するために、28年度は各関節周囲での皮膚伸張刺激による姿勢応答に対する刺激部位の影響を検討した。被験者は、12名の健常若年成人であった。閉眼にて安静立位を保持した被験者に対し、電子モーターが付属された1対の小型チップ(初期間隔10mm、各皮膚接触面積10mm×10mm)を2組用いて、下肢長軸方向への皮膚伸張刺激(振幅3mm、持続時間200ms)を両脚同時に負荷した。刺激部位は、股、膝、および足関節の前面・後面とし、1か所への単独刺激と2か所への同時刺激を実施した。1つの刺激条件につき3-5試行実施した。 単独刺激において、全ての部位の殆どの試行で姿勢応答が認められた。前面への刺激では、膝および足関節において、前傾応答が後傾応答に比べて有意に多かった。後面への刺激では、足関節において、後傾応答が多い傾向にあった。膝ないし股関節の前・後面同時刺激時の姿勢応答は、前傾応答が後傾応答に比べて有意に多く、この応答は各関節における前面単独刺激時の応答方向と一致する試行が有意に多かった。足関節の前・後面同時刺激時の姿勢応答は、有意な応答方向が認められなかったが、前面単独刺激時の応答方向と一致し、後面単独刺激時の応答方向とは一致しない試行が多い傾向にあった。膝・足関節の前面同時刺激時の姿勢応答は、前傾応答が後傾応答に比べて有意に多く、いずれの部位の単独刺激時の応答方向とも有意に一致した。膝関節前面・足関節後面同時刺激時の姿勢応答は、前傾応答が後傾応答に比べて有意に多く、膝前面単独刺激時の応答方向と一致する試行が有意に多かった。 以上の結果は、下肢の関節周囲の皮膚伸張刺激情報が、立位姿勢保持にとって重要であると考えられた。なかでも、膝および足関節の前面の皮膚伸張刺激がより重要であり、それらは身体後傾の情報として知覚されるものと考えられた。
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Research Products
(8 results)