2014 Fiscal Year Research-status Report
非専門家による初学者への剣道指導を優しく支援するシステムの開発
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26560331
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
平田 隆幸 福井大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20202278)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 剣道指導支援システム / 自動判別 / 剣道の面打ち / 力学モデル / 熟練度の定量化 |
Outline of Annual Research Achievements |
市販のゲーム機の入力装置およびHi-Visionビデオカメラとコンピュータを組み合わせて、剣道における身体運動を多面的に計測できるシステムの構築をおこなった。特に、「面打ち」動作に注目する。理由は、「面打ち」は、剣道でもっとも基本であり重要と考えられているのみならず、「面打ち」を2次元運動として近似し解析できることを明らかにしてきたからである。 Microsoft社のKinectセンサーの3D計測を組み合わせ、画像解析および位置決めアルゴリズムにより技の自動判別に成功した。また、筋電計測システムを併用することによって、「面打ち」動作の総合的な計測をおこなった。 開発したシステムをもちいて、熟練度の異なる被験者の面打ち動作運動の計測をおこなう。そして、上級者(6・7・8段)、中級者(4・5段)、初級者(初段・2・3段)、初心者(級位者)、未経験者の身体運動の違いを明らかにする。さらに、身体運動のデータから「熟練度」を定量化するアルゴリズムの提案を試みた。 さらに、剣道の面打ちのばあい、竹刀を剛体として取扱い、竹刀の並進運動の力、柄頭に加わる回転運動のトルク求めることができるようになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
Microsoft社のKinectセンサーを使い技の自動判別までは成功したが、Hi Visionカメラを組み合わせた高精度なモーションキャプチャーの構築までには至らなかった。しかし、数千万円の専用システムと同程度のものを目指したのは、無理があったかもしれないが、簡易システムの構築には成功しつつある。また、データの蓄積を行っている過程であり、筋骨格モデルを構築しているところであり、完成にはまだ時間が必要であった。
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Strategy for Future Research Activity |
おおむね順調である。現在の状況を維持しながら、データの収集をもっと進めたい。また、より身体に近いモデル構築をおこないたい。さらに、Microsoft社のKinectセンサーがv1からv2へとバーションアップされ高性能化された。ようやくオープンベータ版でなく製品版を購入することが可能となったので、新しいKinect v2センサーを使って、計測システムの改良をおこないたい。
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Causes of Carryover |
昨年、運動計測に用いているMicrosoft社のKinect for Windowsの新しいモデルの発表がなされた。新しいKinect for Windows v2センサーは、旧Kinect for Windowsと比べると格段に性能が向上した。しかし、当初はオープンベータ版の発売のみであった。それゆえ、センサーの安定性および開発環境が充実した製品版が販売開始されてから、旧Kinect for Windows からKinect for Windows v2を導入したほうが効率的であると判断したためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
Microsoft社のKinect for Windows v2の製品版の販売が発表され、開発環境が整ってきたので、旧Kinect for Windowsを使用して得た経験を活かしながら、新しくKinect for Windows v2 センサーを導入し、剣道指導支援システムの改良をおこなう。
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Research Products
(5 results)