2016 Fiscal Year Annual Research Report
Neurobehavioral economic approach for motor skill performance
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26560344
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
工藤 和俊 東京大学, 大学院情報学環・学際情報学府, 准教授 (30302813)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島 弘幸 山梨大学, 総合研究部, 准教授 (40312392)
小幡 博基 九州工業大学, 教養教育院, 准教授 (70455377)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 行動経済学 / リスク選択行動 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度まで、一致タイミング課題を用いて、課題遂行時の利得を決定づける利得関数とリスク選択行動との関係について検討し、リスク選択に関わる意思決定要因により実力発揮(自己の分散から推定した最大得点の獲得)が損なわれていることが示唆された。今年度は、空間的課題である到達課題を用いた検討を行い、タイミング課題同様リスクを適切に考慮した意思決定が困難であることを確認し、さらに終末点分散のフィードバックを行ってもリスク志向性が変化しにくいことを明らかにした。 また、利得関数が時間変化する選択反応課題を新たに開発し、時間経過に伴う得点の漸減という状況下での反応タイミングについて検討した結果、判断の遅延が得点の低下につながっていることが明らかになった。 これらの結果から、適切な意思決定を行うために必要な変数である自己の運動分散についての誤認知が実力発揮の制約要因となっている可能性が示唆されたため、空間的なパフォーマンス分散の認知について、テニスのサーブにおけるボール落下点分散の認知課題を用いて31名の参加者(平均テニス歴5年)を対象として検討した。その結果、ボール落下点分散の大きさおよび2次元の共分散に関して誤認知が生じていることが明らかになった。さらに、提示した分布の2次元信頼区間を推定する課題を用いて、この誤認知の原因を検討した結果、分布を提示した場合には誤認知が低下しつつ残存していることが示された。これらのことから、ボール落下位置の誤認知には、自身の運動に起因する要因と分散表象に起因する要因のあることが示唆された。
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[Presentation] 時間制約下での意思決定2016
Author(s)
女川亮司, 進矢正宏, 工藤和俊
Organizer
第67回大会日本体育学会
Place of Presentation
大阪体育大学(大阪府泉南市)
Year and Date
2016-08-24 – 2016-08-26
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