2014 Fiscal Year Research-status Report
ソフト電極を用いた長期筋内筋電図記録による筋損傷回復過程の評価
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26560364
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
永富 良一 東北大学, 医工学研究科, 教授 (20208028)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | ソフト電極 / 筋内筋電図 / 自由行動 / 再生 / 筋損傷 |
Outline of Annual Research Achievements |
マウス右脚腓腹筋内に、導電性シルク電極を平行に2本挿入し、一本をレファレンス用とした。導電性シルク電極はシリコンコーティングにより絶縁処置を施し、筋肉内留置部と末端のみ導電部位とし、他は絶縁部位になるよう加工を行った。筋内に留置される非絶縁部位の長さは複数の条件を検討し、ノイズが極小となる最適な長さを決定した。電極端はテレメータ電極と接続を行い、テレメトリーによる電位の記録を以下の2条件で実施した。すなわち1)浅麻酔下のマウスにおいて受動的な足関節背屈刺激に対する底屈反射。2)浅麻酔からの覚醒過程において四肢が動きはじめたときである。ノイズの混入が多く筋電図信号の同定が困難なため、信号解析が必要であった。また筋活動の有無を参照するために、同時に表面筋電図もあわせて記録を行った。記録された波形はノイズの混入が多く、周波数解析を行い、特定帯域の周波数フィルターも用いて信号検出を試みた。50Hzの倍数の電灯線ノイズを除去してもなお、底屈時に筋活動に伴う電位は残り、また表面筋電図と同等の帯域であり、筋内筋活動電位の記録には成功した。しかし予想外にノイズが多く、長時間記録時のノイズ対策および解析に課題が残った。低周波領域に足関節底屈に伴う電位変化がみられるが、これはむしろ筋組織内におけるソフト電極のずれなどによるものと考えられるが、今後の検討が必要である。当初予定していた1ヶ月の自由行動下の記録は達成できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
筋内筋電図の記録には成功したが、ノイズの混入が多く、長時間記録およびその解析には不十分な状態である。ソフト電極のインピダンスの低下をはかるため、導電性材料のコーティング、また絶縁材料のコーティングの状態を変化させ、最適条件の検討を行っている。条件検討を行った上で、長時間の記録を行う予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
ノイズ軽減のためのソフト電極のインピダンスの低下をはかるため、導電性材料のコーティング、また絶縁材料のコーティングの状態を変化させ、最適条件の検討を行っている。条件検討を行った上で、長時間の記録を行う予定である。 平成26年度に予定していた無拘束筋内筋電図活動の解析は今年度上半期に実施する予定である。
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