2014 Fiscal Year Research-status Report
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26560384
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
水野 敬 大阪市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (60464616)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 疲労 / 小児 / 思春期 / 認知機能 / 自律神経 / 生活習慣 / 睡眠 / 介入試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
子どもの疲労回復法を追究するためには、子どもの疲労と最も結び付きが強いとされる睡眠覚醒リズムの是正に資する個々の生活習慣に依存した介入研究を要する。そこで、本挑戦的萌芽研究では、子どもの疲労回復に資するオーダーメード型の生活習慣改善法の開発を目的とした。小中学生を対象とし、認知機能、自律神経機能および主観的疲労感の評価により子どもの疲労評価法の有用性を検証した。認知課題においては、注意転換課題のAdvanced Trail Making Test(ATMT)の課題成績が有用であることがわかった。心電図と脈波の同時計測後、周波数解析後に算出される低周波成分(0.04-0.15 Hz)と高周波成分(0.15-0.4 Hz)のパワースペクトルを抽出し、交感神経活動と副交感神経活動の活動指標は疲労の生理学的評価指標として有用であった。自覚的疲労感については、疲労質問票(Chalder’s Fatigue Scale)、学習意欲質問票(内発的-外発的動機付け尺度)、学習に関わる努力報酬比尺度が有用性を確認した。そして、これらの疲労測定マーカーを活用し、実際の子どもの生活習慣是正による疲労克服を目指した介入試験を開始した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究開始当初の予定通り、小中学生を対象とした認知機能、自律神経機能および主観的疲労感の評価により子どもの疲労評価法の有用性を検証できたため。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、開発した子どもの疲労評価法の有用性を検証しつつ、確立した疲労評価法を、疲労回復に資する介入試験に応用する。小中学生の生活習慣を基に、当事者を含む家族との相談の上、生活習慣の見直しを図り、介入前後において同一被験者に対する複数回の疲労度計測を行うフォローアップ調査を実施し、オーダーメード型の生活習慣改善指導による疲労回復効果を検証する。
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Causes of Carryover |
当該年度末に、本研究を効率よく促進させるために自律神経測定システム1式の購入を要すると判断し、翌年度の早期に購入するため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
本研究を効率よく促進させるために自律神経測定システム1式を購入予定である。
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