2014 Fiscal Year Research-status Report
筋収縮惹起シグナルに基づいたトレーニング処方-高強度・短時間運動の有効性-
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26560406
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
田畑 泉 立命館大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20188402)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 高強度・短時間・間欠的クロス運動 / 最大酸素摂取量 / 左心室収縮期容量 / 左心室拡張期容量 |
Outline of Annual Research Achievements |
最大酸素摂取量の170%の強度の20秒の運動を10秒の休息を挟み、6から7回で疲労困憊に至る自転車エルゴメータ運動トレーニングと、走運動及び自転車エルゴメータ運動の最大酸素摂取量の各々の170%の強度の20秒間の走運動と自転車エルゴメータ運動を10秒の休息を挟み、各4回、計8回行うクロス運動トレーニングを週2日6週間行った。 その結果、疲労困憊に至る高強度・短時間・間欠的トレーニング群においては、自転車エルゴメータ運動及び走運動の最大酸素摂取量が、それぞれ約10.0%、3.9%有意に増加した。疲労困憊に至らない高強度・短時間・間欠的なクロストレーニング群においては、自転車エルゴメータ運動及び走運動の最大酸素摂取量が、それぞれ約9.9%、9.7%有意に増加した。また、安静時の心形態変化については、トレーニング前後と比較して,トレーニング後に疲労困憊に至る高強度・短時間・間欠的トレーニング群及び疲労困憊に至らない高強度・短時間・間欠的なクロストレーニング群ともに安静時一回拍出量が有意に増大していた..左心室拡張期容量は両トレーニング群とも増加したが、左心室収縮期容量は疲労困憊に至る高強度・短時間・間欠的な自転車エルゴメータ運動群のみ増加した。両トレーニングに対する左心室収縮期容量の適応に差があることを示唆している。 これらの結果から、疲労困憊に至る高強度・短時間・間欠的な自転車エルゴメータ運動及び疲労困憊に至らず高強度・短時間・間欠的なクロストレーニング(週2日の頻度) は競技力向上及び、健康増進にも寄与する可能性が示唆された。また、両トレーニングによる左心室形態変化をMRI法にて縦断的な検討を行った結果,安静時の左室一回拍出量の有意な増大がみとめられた。最大酸素摂取量の増加は、酸素運搬能力の改善、特に一回拍出量の増加に寄与している可能性が高いと考えられる
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定通り24名を対象とした、トレーニング期間と前後の測定を含むと2.5か月にわたるトレーニング実験を完結できたことによる
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Strategy for Future Research Activity |
今後はさらに、疲労困憊に至る高強度・短時間・間欠的運動トレーニングと高強度・短時間・間欠的クロストレーニングが、同一運動後の運動後過剰酸素摂取量に及ぼす影響に関する実験研究を行う
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