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2015 Fiscal Year Annual Research Report

肥満児はなぜアレルギーになりやすいのか?-高糖質食と脂肪組織との関連について-

Research Project

Project/Area Number 26560408
Research InstitutionNational Defense Medical College

Principal Investigator

服部 秀美  防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究, 防衛医学研究センター, 助教 (80508549)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2016-03-31
Keywords脂肪細胞 / 脂肪組織由来間質細胞 / グルコース / サイトカイン / ケモカイン / アレルギー
Outline of Annual Research Achievements

脂肪組織は、これまでエネルギー貯蔵庫という単純な役割にすぎない組織であると思われていたが、最近では、生理活性を有する様々なサイトカイン・ケモカイン等の内分泌機能を司る重要な組織であるといわれている。近年、肥満によるアレルギー発症メカニズムについて注目されており、特に成長過程の肥満児は食物アレルギーになりやすいと報告されている。過剰な糖質摂取によるアレルギー発症のメカニズムを明らかにするために、脂肪細胞及び脂肪組織由来間質細胞(adipose tissue-derived stromal cells: ASCs)に対するグルコースの影響を調べた。5週令マウスの脂肪細胞及びASCsを10%FBS含有高濃度及び低濃度グルコース培地で培養し、その上清中に分泌されたサイトカイン・ケモカイン(エオタキシン、MCP-1、KC、IL-6)をELISAで定量した。脂肪細胞からのエオタキシン、KC、IL-6の分泌はグルコース濃度に影響を受けなかったが、MCP-1は低濃度のグルコース条件下で分泌量が高くなった。ASCsでは、グルコース濃度の低い方がこれら全ての分泌量が高くなった。次に、5%FBS含有培地において同様の検討を行ったところ、脂肪細胞においては、低濃度グルコース培地の方が上記全ての分泌量が高くなった。ASCsの場合、低濃度グルコース培地で、MCP-1、KCの分泌量が高くなった。脂肪細胞及びASCsのサイトカイン・ケモカイン分泌能は、グルコース濃度に影響を受け、低濃度で分泌が促進されるものもあり、さらにタンパク質濃度においても影響されることが明らかになった。今回はin vitroの検討であるが、日常的に高糖質の食事を摂取している肥満児が、絶食あるいは急に糖質制限及び低タンパク質の食事を摂取した場合、脂肪組織からサイトカイン・ケモカインが一時的に過剰に分泌され、それによりアレルギーが惹起されるのではないかと示唆された。

URL: 

Published: 2017-01-06  

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