2014 Fiscal Year Research-status Report
唾液中のホルモン分泌を用いた乳幼児のための睡眠指標の開発
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26560414
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Research Institution | Shiga University |
Principal Investigator |
大平 雅子 滋賀大学, 教育学部, 講師 (40616190)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 睡眠 / 発育・発達 / 唾液 / 活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
これまで、睡眠評価には主観的指標である「質問紙調査」や客観的指標である「PSG検査」が用いられてきた。しかしながら、乳幼児を対象とした場合これらの指標には大きなウィークポイントがある。例えば、乳幼児は自らの睡眠状態や健康状態を言葉に出来ないため、そもそも「質問紙」による評価はできない(保護者による間接的な評価に頼らざるを得ない)。また、PSG検査は病院でしか実施できない上、身体的にも精神的にも極めて大きな負担がかかる。 一方、研究代表者等は、これまで成人を対象として、起床後のホルモンの変動が睡眠の質の客観的な指標になり得ることを明らかにしてきた。そこで、本研究では、唾液中のホルモンを用いて、たとえ乳幼児であっても評価が可能な「子どものための」睡眠評価手法の構築を目指す。 当該年度は、方法論を確立するための調査データの収集を実施した。対象者は、A県内の幼稚園・保育園に通園する乳幼児及び保護者のうち、保護者の同意が得られた20名程度の親子である。対象者には、5項目(①質問紙調査(保護者対象:子育てに関する質問紙、乳幼児対象:健康&生活習慣に関する質問紙)、②生活リズム日誌、③活動量測定、④「ねむりモニター」による簡易な睡眠評価、⑤唾液採取)においての調査を実施した。尚、乳幼児は1日の睡眠サイクルが固定していないため、本研究では夜間睡眠だけでなく、日中の仮眠(昼寝)も調査の範囲に設定した。また、本研究は滋賀大学研究倫理委員会の承認を得て実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
調査データの収集は概ね終了しているため。ただし、継続して被験者をリクルートしており、次年度には倍程度のサンプル数を確保できる予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
・現在進行中である調査データの収集を終了させる ・採取した唾液中の生化学物質の解析を実施する ・解析したデータを用いて、乳幼児における「ホルモン―睡眠」曲線の導出により、乳幼児における起床時ホルモン分泌の特性を明らかにする
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Causes of Carryover |
当概年度に採取した唾液の生化学物質解析を実施しなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当該年度に実施しなかった生化学物質解析をまとめて実施することを予定している。
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Research Products
(3 results)