2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26560433
|
Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
上野 隆史 東京工業大学, 生命理工学研究科, 教授 (70332179)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 崇之 東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (60612760)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
|
Keywords | タンパク質 / 生体材料 / ナノバイオ / バイオテクノロジー / 分子機械 |
Outline of Annual Research Achievements |
COを放出する化合物(CO Releasing Molecule:CORM)として、カルボニル錯体M(CO)nを蛋白質針に結合する。これまでも細胞実験レベルではいくつかのカルボニル錯体が使用されているものの、その細胞膜透過性、細胞毒性、培地中での分解等の問題点があった。して一般的によく知られている[Ru(CO)3Cl2]2との反応により、CO錯体・蛋白質針複合体の合成とそのCO放出能評価をすすめた。金属配位の安定性と、CO徐放の制御は、金属化合物の結合原子、配位構造、蛋白質針上の結合箇所で大きく変わることが予想されるため、蛋白質針のN末端、C末端へのHis-tag導入により、細胞レベルでCO放出の効果を確認した。さらに、ハエへの影響を詳細に解析するために、成虫、幼虫の各器官や原基を切り出し、それぞれへの取り込みの評価を行った。蛍光ラベルした蛋白質針を培地中の器官と反応させ、共焦点顕微鏡でその局在を定量的に追跡した。その結果、野生型のタンパク質針に比べ、タンパク質針表面へ正電荷修飾を施したものは、脳の表面に集積することが確認された。これらの結果から、ハエの脳(幼虫)でのCO放出によるROS産生について実験を進めた。CORMを複合化したタンパク質針の濃度依存性を確認した。CO放出由来によるROSの顕著な増加は確認されなかった。 ROSのイメージングをする以外にも、COの効果を検出しやすい評価系の構築が必要と考えられる
|
Research Products
(2 results)