2014 Fiscal Year Research-status Report
経頭蓋磁気刺激による気分変調に伴う脳活動の変化のPET測定-霊長類モデル研究
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26560455
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
筒井 健一郎 東北大学, 生命科学研究科, 准教授 (90396466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 拓也 国立研究機関法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, ユニットリーダー (50372115)
尾上 浩隆 国立研究機関法人理化学研究所, ライフサイエンス技術基盤研究センター, グループディレクター (80214196)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | サルうつ病モデル / 経頭蓋磁気刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
マカクザルうつ病モデルを確立するため、行動を客観的に評価するための方法を策定した。行動の評価としては、ケージやモンキーチェア内での自然行動の観察と、課題遂行行動の評価の2本立てで行うこととした。自然行動の観察では、食欲、自発運動量、視線の方向、姿勢などをビデオ撮影して評価することとした。一方、行動課題としては、報酬量や遅延時間の異なるボタン押し課題を行わせ、意欲の指標としてボタン押しの反応時間(reaction time, RT)を計測することとした。健常ザルで予備実験を行ったところ、報酬量が大きく、遅延時間が短いほど、RT が短くなる傾向が得られ、意欲の指標として適切であることが確認された。 一方、覚醒ザルに経頭蓋磁気刺激を行うための実験プロトコルの策定も行った。頭蓋上のコイルの位置を正確に設定するための、コイルホルダ・スライダーを新たに開発し、導入した。これにより、頭蓋上で X軸(水平軸)およびY軸(矢状軸)方向にミリ単位の精度でコイルの位置を設定できるようになった。TMSが刺激部位の機能に及ぼす影響について、遅延反応課題を用いて評価を行った。オフライン・低頻度(1Hz)の刺激を行い、その後に遅延反応課題を行わせると、刺激部位を破壊した時と同様の行動の障害が認められた。したがって、低頻度のTMSの皮質機能への効果は、抑制的であることが確認された。また、刺激強度を変化させる実験によって、刺激強度が強いほど抑制効果が強いことが明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
覚醒したサルにTMSを施し、その後の行動を客観的に評価する体制が整った。
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Strategy for Future Research Activity |
TMSによって情動状態(特に意欲)を操作できることを実証したうえで、正常なサル、および、TMSによって情動・気分が変調したサルについて、脳機能イメージングを行い、TMSによる局所刺激が、脳全体の神経ネットワークの活動バランスにどのように影響を与えているのかを分析する。
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