2014 Fiscal Year Research-status Report
地域ブランド価値形成視点からのご当地キャラクター開発の基礎的研究
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26570027
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
荒木 長照 大阪府立大学, 経済学部, 教授 (50214789)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ご当地キャラクター / イメージ調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
刺激素材としてのご当地キャラクターの選定とパーソナリティ属性の評定項目の選定のための予備調査をそれぞれ実施した。両調査とも20歳から75歳までの男女およそ1100サンプルをWeb調査会社のモニターから抽出し、アンケート調査の形で調査を実施した。 1回目の調査では、純粋想起で気になるあるいは好きなご当地キャラクターを5体まで記述を求め、その結果298体を得ることができた。さらに、5体の中で一番気に入っているご当地キャラクターを人間とみなしてもらい、そのキャラクターに感じるパーソナリティに関するイメージ・ワードを自由記述方式で収集した。整理の結果1439ワードを得ることができた。 このデータから、今後の調査の評定尺度を探るためキャラクターとパーソナリティの関係を明らかにする分析を行った。回答数の多いキャラクター18体を選び出し、イメージ・ワードを用いたクラスター分析により7つのグループに分類し、整理の結果162ワードに絞り込んだ。さらに、多くのキャラクターで共有されているワード群と特定のキャラクターでのみ感じられるワード群の抽出を試みた。これはご当地キャラクターの開発の際に、当然具有すべきパーソナリティとユニークさとして選ばれる可能性のあるパーソナリティの二つを見極めるという意味を持っている。その結果、共通性の強いワード8個、ユニークなワード19個を抽出することができた。 次に2回目の予備調査を先の調査結果をもとに行った。先の調査で出現頻度の高い84ワードをパーソナリティ・イメージの尺度項目とし、解答数の多かった30体のキャラクターを刺激対象とした。調査では、被験者によく知っているものを複数個選んでもらい、そのキャラクターの中からランダムに1体を抽出し、そのキャラクターに感じるパーソナリティ・イメージに関する84の評定尺度に対して7件法で回答を求めた。このデータの整理を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
計画通り2回の予備調査を実施し、来年度以降の本調査の評定項目および刺激素材の候補をある程度選定することができた。しかし、2回目の予備調査分析結果によっては、追加的な調査が必要になるかもしれないが、おおむね順調といえる。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の予備調査の結果84個のパーソナリティ・イメージ・ワードが得られたので、これらをキャラクターへの好意度と関連づけながら構造化し、さらに評定項目数を絞り込むことを来年度は行う予定である。さ来年度は、絞り込んだ40~60の評定項目とキャラクターへの好意的態度、既存の地域ブランド尺度を同時に調査することで、地域ブランドとご当地キャラクターのパーソナリティとの関連を明らかにしたいと考えている。
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Causes of Carryover |
想定よりもかなりご当地キャラクターに対する認知度が広い範囲で高かったため、多くの被験者を集めて認知者だけに絞り込む必要がなく、その分費用が大幅に節約できたことがおもな理由である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
現在進めている2回目の予備調査データの詳細な分析結果によっては、再度予備調査を行う可能性がある。また、老朽化し処理速度の遅いPCの更新も必要であり、これらに使用する計画である。
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Research Products
(2 results)