2016 Fiscal Year Research-status Report
身体性を軸とした映像表現における新たな演出手法の研究
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26580031
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Research Institution | Tokyo National University of Fine Arts and Music |
Principal Investigator |
越田 乃梨子 東京藝術大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (70711901)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 映像メディア / 身体 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は昨年度から引き続き、身体性を強化した映像表現の追求を行うと共に、映像と人間とが密接に関係を持った空間を作ることで、身体性だけに留まらず、テーマ性にも踏み込んだ映像作品の制作を行った。 60年代よりパフォーマンスと映像を融合した表現のパイオニアであるアーティスト、ジョーン・ジョナスの元で3週間のワークショップを受けながら、制作、展示発表する機会を得た。ワークショップでは ”サステナビリティ” と ”物語” を共通のテーマとして、実際にその土地でのフィールドワークを通して発見したことを、映像や身体を用いながら作品に落とし込むまでを実践的に試みた。ここでは、鑑賞者のイメージを喚起させ、そこから新たな体験を生む作品を制作するために、映像の技術的な扱い方だけでなく、映像のテーマ性や物語性にどのようにアプローチしていくのかを、ジョーン・ジョナスの制作過程や他の作家の取り組みから学ぶことができた。 本年度はこの映像インスタレーション作品を制作し、サンタンデール(スペイン)にて3週間の展示発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は昨年度から引き続き、身体性を強化した映像表現の追求を行うと共に、身体性だけに留まらない、テーマ性にも踏み込んだ映像作品の制作に取り組むことができ、またその成果を海外で展示発表を行うことができた。しかし、当初予定していた研究のまとめ作業に取り掛かることが遅れ、最終年度を延長することにしたため、やや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度は本研究の総まとめとして、これまでの研究をふまえた制作プロセスと作品をwebや冊子にまとめる予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた理由として、本年度にこれまでの研究をふまえた制作プロセスを含めた研究・作品のまとめ作業にとりかかれなかったため、そのためのwebやカタログの作成費用の使用に至らなかったためである。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、この三年間の研究成果をまとめる作業として、webやカタログの作成費等として使用する予定である。
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