2015 Fiscal Year Research-status Report
18・19世紀西洋における音楽大ホールと楽器との相関に関する調査・研究
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26580040
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Research Institution | Musashino Academia Musicae |
Principal Investigator |
熊倉 功二 武蔵野音楽大学, 音楽学部, 講師 (30386362)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 音楽大ホール / 楽器 / 技術革新 |
Outline of Annual Research Achievements |
18・19世紀ヨーロッパの社会的な背景を考慮しつつ、26年度に引き続き音楽大ホールと技術革新がなされた楽器との相関について調査を行った。特に27年度に行った主な調査は以下の通りである。 1. 26年度はヨーロッパの主要国における音楽大ホールと技術革新がなされた楽器について調べてきたが、27年度は調査の範囲を主要国だけでなくそれらの周辺国にまで拡大し調査を行った。これによりヨーロッパ全体での音楽大ホールと技術革新がなされた楽器との相関が明らかになった。 2. 音楽大ホールの建造が音量の大きな楽器の制作につながることとは別に、音楽大ホールの建造がオーケストラの楽器編成での楽器数の増加につながるかについて、新たに調査を行った。ヨーロッパの主要なオーケストラに関し、音楽大ホール数とオーケストラの楽器数とを調べその相関係数を求めた。ここでも強い相関が示せた。 3. 26年度に予定していたヨーロッパでの実地調査を先送りにしていたが、それを今年度に実施した。担当者1名を約10日にわたり(9月)イタリア、フランスに派遣し18・19世紀の音楽大ホールと楽器との調査を行った。また今年度に予定していた実地調査についても、担当者1名を約10日にわたり(10月)オーストリア、ドイツに派遣し18・19世紀の音楽大ホールと楽器との調査を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定している資料およびデータを収集することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに収集した資料およびデータについて総合的なチェックを行う。この作業で不足分や再収集が必要なものなどを明らかにし、更なる調査を行う。 これらのチェックが済んだ後、本研究における仮説の検証の妥当性について評価を行う。評価の指標としては、音楽大ホール数と楽器の数との相関係数を求める。その数値を基に強い相関があるかいなかで評価を行う。 1. 音楽大ホールと楽器の資料並びにデータのチェックを行う。音楽大ホールについては建造年、都市、収容人数等、楽器については建造年、製作者、国等についてチェック行う。更にヨーロッパの都市人口についてもチェックを行う。 2. チェック後に最終報告書の作成を行う。この報告書では図や表を多用し読みやすく分りやすい報告書になるよう工夫する。更に今後の課題、今後の展望についても検討する。
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Causes of Carryover |
次年度使用額(B-A)」欄が「0」より大きいのは、主に物品費と人件費・謝金です。予算を組む段階では正確に示せなかったということです。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額は、主に研究報告書の製本費用等に充てることにしている。
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Research Products
(1 results)