2014 Fiscal Year Research-status Report
中学校英語コミュニケーションタスク時のWTC要因:ClassroomWTCの構築
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26580124
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Research Institution | Kansai Gaidai College |
Principal Investigator |
豊田 順子 関西外国語大学短期大学部, 英米語学科, 准教授 (40618104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松宮 新吾 関西外国語大学, 英語キャリア学部, 教授 (40411558)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | TBL / WTC / Situational WTC / High WTC learners / Low WTC learners / タスクの嗜好性 |
Outline of Annual Research Achievements |
下記の1~4を実施した。 1. 研究対象校との連携強化による研究体制作り(1) 研究対象校の新校長、学年主任、英語科教員5名全員に本研究についての説明会を3度開催した。(2)週に一度現場に入り、英語科教員にTBL(Task Based Learning) の理論と教授方法を指導した。この指導は大阪府教育委員会スクール・エンパワーメント推進事業の活動である。(3) 英語科教員とアメリカ人のALTと共に教科書と学習者に関連する内容を基にTBLの授業を複数デザインし試験的に導入した。2. 量的研究の準備: 質問紙作成(1)学習対象者と英語授業を熟知するために、英語のコミュニケーション活動に10回程度TA(Teacher’s Assistant)として参加し予備調査を行った。(2) 実証するConstructを構築した。本研究に最も適切な先行研究(例:Ryan (2008); McCroskey & Richmond (1982); Yashima (2003)など)を基としてConstructを設計した。独立変数用質問紙と従属変数用質問紙の2種を作成した。一部自由記述を含む。(3)学習者群のタスクの嗜好性に関する質問紙を作成した(Study 2)。(4) 本調査に備えて、質問紙の妥当性を見るために予備調査を実施した。 3.質的調査の準備 (Study 3): 日本の中学校で英語でコミュニケーション活動する日本人学習者と英語圏の中学校 (アメリカ)でESLに参加する日本人学習者の間のWTCを質的に比較調査を行った。4. TBL導入と質問紙調査の実施。平成26年度9月より約3週間に一度TBLを導入し、毎授業後に従属変数用の質問紙を取った。平成26年度12月には計80問の独立変数用質問紙を実施した。平成27年度2月にはStudy2のための学習者群のタスクの嗜好性に関する質問紙を実施した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
26年度の研究実施計画は、研究対象校の英語科教員にTBL教授方法と理論を指導し、教室実践していただき、授業を受けた学習者群からデータを入手し、分析することであった。本年度この計画におおむね沿って研究が進んだといえる。特に、量的調査のプロセスは、予定通りすべて完了できた。しかし、膨大なデータの入力作業や欠損データ(欠席者や記入ミス者)の発見とデータとり直しなどに予想以上の時間がかかってしまったために、データ分析作業には遅れが生じている。さらに、質的調査は、調査対象者側のスケジュール上の問題から、時間短縮や日時変更を求められたために、予定された調査まで完了することができなかった。これらの補充調査を平成27年度に行っていくか、研究計画を修正するか、現在検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は下記の計画で研究を推進する予定である。 1. 量的データ分析 (Study 1とStudy 2)t検定, 相関分析, ANOVA:一元配置分散分析, 重回帰分析(ステップワイズ法)などを使用し、様々な角度から量的データを分析する予定である。最終的には、AMOS:共分散分析を行い、Construct構築し、考察を行う。2. 質的データ分析(Study 1とStudy 3)Study1の質問紙に含まれる自由記述のデータとStudy3の観察とインタビューから得たデータのコーディングをKJ法によって行う。3. Study1 の研究結果に関して学会発表する。
質的調査の追随調査 26年度に予定した質的調査の追随調査を行う予定であるが、調査対象者のスケジュール確保から検討しなおす必要がある。場合によっては大幅な変更を行うかもしれない。
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Causes of Carryover |
計画通りに研究が進んだが、端数分残額は次年度に繰り越す。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
端数分残額を次年度物品予算に繰り越す予定である。
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