2014 Fiscal Year Research-status Report
もう1つのグローバル化と民法学の課題──「規範空間」の統御を目指して
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26590010
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
金山 直樹 慶應義塾大学, 法務研究科, 教授 (90211169)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 法学教育 / 規範空間 / グローバル化 |
Outline of Annual Research Achievements |
予定通り、ウィーンにおいて開催された国際比較法アカデミー大会に出席し、グローバル化社会における法学教育について報告し、グローバル社会の動向に対応するために創設された日本のLS制度につき、最新の状況と成果を世界に対して発信した(7月──業績参照)。 また、慶應義塾大学において開催された「グローバル時代における法学教育」に関するシンポジウムにおいては、午後のセッションにつき司会を務めた(11月)。 さらに、アジアにおける規範空間に向けて、アジア法の現状と課題を明らかにする論文を執筆した(3月──業績参照)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
企業実務についての調査を予定していたが、いろいろなルートを通じてアプローチしたにもかかわらず、予想以上に守秘義務などの壁が厚く、この方向での研究が実際には困難であることが判明してきた。
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Strategy for Future Research Activity |
予定していたアプローチ方法につき、今のところ実施できる見通しが立たないことから、アプローチの仕方を変更する必要に迫られてきているように思われる。規範空間の捉え方自体も、私人が任意に形成する一種の自生秩序と、国際的・国内的規範との対立として捉えて、実態を念頭に置きつつも、理論的な検討をより中心に据えて研究を進めていくことが大切ではないかと考えるに至った。 そのため、この分野における先人の業績を謙虚に学ぶとともに、フランスの研究仲間など、第一級の研究者から直接ヒアリングすることを実施したい。
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