2016 Fiscal Year Research-status Report
気候変動リスク対処のための保険制度に関する研究ー活用のための基盤構築をめざして
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26590012
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| Research Institution | Nagoya University |
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Principal Investigator |
高村 ゆかり 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (70303518)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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| Keywords | 保険 / 気候変動リスク / 適応策 / 環境損害 / パリ協定 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、気候変動リスクに対処する「保険」という手法の利用の実態と特質、課題を実証的に解明し、加えて、環境保護目的で保険という手法を利用する他の分野の保険の利用事例と比較検討することにより、気候変動リスクに対処する保険特有の特質と課題は何か、その活用のために必要な国内法政策が何か、それを支援する国際法政策が何かを明らかにすることを目的とする。
平成28年度は、平成26年度、平成27年度と行ってきた気候変動リスク対処に保険という手法が利用された事例の収集、分析を引き続き進めるとともに、環境保護目的で保険を利用する他の分野の事例の検討を進めた。加えて、平成28年度には、業績一覧にあるとおり、パリ協定とCOP21での合意における関連事項の検討・分析に加え、各国のパリ協定の国内実施、そして、保険業界を含むビジネスにおける気候変動リスクへの対処に関する実践に関する検討を進めた。平成28年度には、気候変動枠組条約とパリ協定の下で、保険の利用を含む適応策に関する国際枠組み・メカニズムの国際交渉の進展が想定され、その状況について情報を収集したが、国際交渉はなお継続中のため、平成29年度にはこうした国際的な動向などの新たな展開をふまえて、本研究課題の研究成果のとりまとめを行う予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実施計画において当初予定していたとおり、気候変動リスクへの対処に保険という手法が利用された事例の収集、分析を進めている。パリ協定の採択を受けて、各国のパリ協定の国内実施、そして、保険業界を含むビジネスにおける実践に関する検討をさらに進めること、アジア諸国において保険の活用事例が増えてきていること、保険の利用を含む適応策に関する国際枠組み・メカニズムの議論がなお進行中であることなどをふまえ、当初の計画を1年延長し、より包括的な理論的・実証的検討を進めることとしている
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| Strategy for Future Research Activity |
パリ協定の採択を受けて、各国のパリ協定の国内実施、そして、保険業界を含むビジネスにおける実践に関する検討をさらに進めること、アジア諸国において保険の活用事例が増えてきていること、気候変動枠組条約とパリ協定の下で、保険の利用を含む適応策に関する国際枠組み・メカニズムの議論がなお進行中であることなどをふまえ、気候変動リスクへの対処に保険という手法が利用された事例の収集、分析をとりまとめるとともに、上記の新たな展開を踏まえたより包括的な理論的・実証的検討を進める
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| Causes of Carryover |
研究計画の遂行において必要であった出張経費、資料購入などについて、他の研究課題の遂行においてかねあわせて行うことができたため、次年度使用額が生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
パリ協定の採択を受けて、各国のパリ協定の国内実施、そして、保険業界を含むビジネスにおける実践に関する検討をさらに進めるとともに、アジア諸国において保険の活用事例が増えてきていること、気候変動枠組条約とパリ協定の下で、保険の利用を含む適応策に関する国際枠組み・メカニズムの議論がなお進行中であることなどをふまえ、こうした新たな展開を踏まえたより包括的な理論的・実証的検討を進める
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