2014 Fiscal Year Research-status Report
高齢者・障害者施設の利用者のインターネット・SNSトラブルと利用施設の対策
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26590016
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
今川 嘉文 龍谷大学, 法学部, 教授 (30295729)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | SNS・トラブル / プライバシー保護 / 高齢者の情報保護 / 障がい者の情報保護 / 高齢者・障碍者施設 / インターネット・トラブル / ネットトラブルと損害回復 / 高齢者・障がい者の財産保護 |
Outline of Annual Research Achievements |
「高齢者・障がい者施設の利用者のインターネット・SNS・トラブルと利用施設の対策」をテーマとして、①インターネット・SNSをめぐる各種法人の情報セキュリティ、プライバシー保護のあり方、②インターネット・SNSに関する高齢者・障がい者の判断能力別の対応、③施設利用者がインターネット・SNSを通じて外部の者とのトラブルが施設運営法人に与える課題、④施設運営法人がインターネット・SNSを通じて外部の者とのトラブルルが施設利用者に与える課題、⑤インターネット・SNSをめぐる高齢者・障がい者施設の運営法人のガバナンスおよび役員責任、⑥インターネット・SNSのトラブルから高齢者・障がい者の資産保護のあり方、等の課題について、インターネット・SNSの法律問題を包括的に検討する。 例えば、①利用者・顧客情報の流出、②不正アクセスと情報の漏えい、③個人情報取扱業者の責任(TBC事件、マンション業者の顧客名簿の開示等)、④インターネット・SNSのトラブルと損害回復の方法(インターネットの契約成立時期・情報プログラム債務不履行・ネット記載記事の不法行為・ネット掲示板の名誉棄損・データ通信とお高額課金等)、⑤不正ドメインの使用(ジャックス事件、タウンページデータベース事件等)、⑥クラウド事業者の責任(データ受託者の保管責任、まねきTV事件等)、⑦知的侵害(運営施設法人の知的財産の侵害・ブログの著作権侵害とう法的手段等)、⑧刑事責任(ウエブショッピングと詐欺・不正ダウンロード等)を考察する。実証研究を重視するため、①わが国の高齢者・障碍者施設の運営法人(社会福祉法人・医療法人等)に対するヒヤリング、諸外国におけるインターネット・SNSトラブルと各種法人の情報セキュリティ・プライバシー保護のあり方を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
平成26年に会社法改正および金融商品取引法改正が多岐にわたる項目であり、そのための書籍および論文執筆に多忙であり、本件テーマを遂行する時間が十分にとれなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
実証研究を重視するため、高齢者・障碍者施設の運営法人を積極的にヒヤリングをしたい。また、諸外国の動向の現地調査をしたい。研究は前記実績をより具体化していくが、が、民法改正が現実化する可能性が大きく、そのため執筆活動が多忙となる可能性があり、本件研究に影響を及ぼす懸念がある。
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Causes of Carryover |
平成26年に、会社法改正および金融商品取引法改正があり、それに関連する書籍および論文の執筆に多大の時間を費やすことになり、本件テーマの研究に十分な時間をとることができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究計画に従い、研究内容を実践していく予定であり、実証研究を重視するため、現地調査を行う。
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