2014 Fiscal Year Research-status Report
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26590021
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
川島 真 東京大学, 総合文化研究科, 准教授 (90301861)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 尖閣諸島 / 主権と領土 / ECAFE / 台湾漁民 / 沖縄返還 / 国際研究者交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は尖閣諸島問題を外交史的に検証することを目的とし、台湾、アメリカ、日本、中国、沖縄の文書館における資料収集を行うこととしているが、2014年夏には台湾の中央研究院やスタンフォード大学で調査、資料収集を行い、2015年2月には石垣市にて調査を行った。また、本年度は資料収集に重点を置いたが、「尖閣諸島問題の形成過程──日中国交正常化以前」(『IIPS Quarterly』5-2, 2014年4月、4-5頁)を発表し、「尖閣列島/釣魚台列嶼問題的形成過程──従19世紀末到1970年代初」(「多元視野下的釣魚問題新論」、2014年4月17-18日、於:中央研究院近代史研究所)や「中華民国外交档案から見る尖閣諸島問題の形成」(日台有識者セミナー、於:東京大学駒場キャンパス、2015年2月5日)など、国際学会や研究会において尖閣諸島問題の形成について報告をするとともに、内外の研究者とも積極的に意見交換、情報交換をおこなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
台湾、アメリカにおいて着実に文献調査、資料収集を行うとともに、研究実施計画では第二年度に予定していた内外の研究者との間の意見交換、情報交換も行っており、尖閣諸島問題を外交史的にとらえ、学問的成果として示す道筋が整いつつあるため。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き資料収集を進めるとともに、それら資料の精読、分析を通じて、学問的成果につなげていく。また、内外の研究者との意見交換、情報交換も継続することで、成果の精度を高めていく。
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Causes of Carryover |
中国の档案館が文書公開を停止したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記の理由から、当初予定していた資料収集が十分にはおこなえなかった。档案館の状況を見極めつつ、場合によっては研究計画を変更し対応していきたい。
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