2016 Fiscal Year Annual Research Report
The Investigation of Subjective Well-beings: A Survey Data Analysis
Project/Area Number |
26590042
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
坂和 秀晃 名古屋市立大学, 大学院経済学研究科, 准教授 (70513125)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 主観的幸福度 / 行動 / アンケート調査 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究においては、「人々の行動が、主観的幸福度にどのように影響を与えるのか?」という点と「日中の時間変動が、人々の主観的幸福度にどのような影響を与えるのか?」という2点に注目して、研究活動を進めてきた。経済政策の一つとして、主観的幸福度の正確な測定自体の重要性が高まっている現状においては、上述の2点を明らかにすることにより、「主観的幸福度」という指標についての性質を明確にすることの重要性が高まっている。そのような社会的要請に対応する形で、本研究においては、ESM(Experienced Sample Methods)法を用いる形で、人々の幸福度の行動による影響と日中変動についての考察を行っている。 被験者の主観的幸福度を測定する際には、ESM法以外にも、いくつかの方法が存在するものの、その他の代表的方法として知られるDRM(Daily Reconstruction Methods)法については、被験者の記憶バイアスなどの可能性もあり、必ずしもどちらが優れているという点について、コンセンサスが得られている状況ではない。そのため、本研究では、比較的に多くの先行研究で用いられているESM法を拡張して使用している。 ESM法を用いた同分析の初期的な結果については、”Activity, Time, Subjective Happiness: An Analysis Based on an Hourly Web Survey”という形で、行動経済学会での研究報告を行い、「研究奨励賞」を受賞している。又、行動経済学会で報告を行った内容の初期的な結果を論文としてまとめて、「行動経済学」に出版している。ただし、初期的な結果については、推定方法に関する問題などいくつかの不充分な点も散見されたことから、学会・研究会などでのコメントなどに基づき、研究内容の発展・精緻化して、研究内容の深化を行った。その内容については、学術誌に投稿を行っている段階である。
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