2015 Fiscal Year Research-status Report
コーポレートファイナンス・ガバナンスの新たな研究パラダイム
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26590052
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
広田 真一 早稲田大学, 商学学術院, 教授 (40238415)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | コーポレートファイナンス / コーポレートガバナンス / 理論研究 / 実証研究 / 実験研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成27年度は、基本的には研究実施計画にしたがって、複数の研究を同時並行的に進めることができた。 まず、ファイナンス・ガバナンスに関する理論的・実証的研究に関しては、エディンバラ大学の河村耕平氏が来日の際にミーティングを行い、理論モデルの全体の見通しを立てた。そのうえで、実証部分のデータの収集を行い、日本企業のコーポレート・ガバナンスのデータとCSRのデータを2006年~2014年にわたって収集・整備した。また、それとは独立した形で、コーポレート・ガバナンスに関する理論的な論文を執筆した(川西・田村・広田論文)。 次に、世界の大企業(Fortune Global 500の企業)のデータを用いた企業の収益性と存続可能性に関する研究は、1次分析を終了し、その結果を7月のパリのコンファレンスで報告した。そして、その後もさらなるデータの収集(特に産業のデータ)を継続した。そして、この研究を元として、12月に行動経済学会で招待講演を行った。 金融市場の非効率性に関する実験研究(イエール大学のSunder教授、インスブルック大学の Huber 教授、Stockl 教授との共同研究)に関しては、論文を完成し、国際的な学術雑誌に投稿した。また、不動産市場の価格付けに関する実験研究は、論文を完成し、国際的な学術雑誌に投稿した。この論文は、雑誌からの返事に応じて論文を修正し、現在、再投稿中である。また、株式市場のバブルに関する実験論文は、前回の投稿の後、論文の視点を変更する抜本的な修正を行い、次回の投稿に備えた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要で述べたように、27年度の研究の経過は、当初の計画をほぼ達成している。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、平成28年度の研究実施計画にしたがって、コーポレートファイナンス・ガバナンスの理論研究・実証研究・株式市場に関する実験研究を遂行する。
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Causes of Carryover |
データ入力のために学生をアルバイトに雇い、そのアルバイト代を支出する予定であった。しかし、研究を進行するにつれて、平成27年度は予定していたデータの入力が必要とされないことがわかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は、研究の進行をみながら、データ入力のために学生をアルバイトに雇い、そのアルバイト代を支出する予定である。
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Research Products
(6 results)