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2016 Fiscal Year Annual Research Report

The structure of governance in Imperial Russia, from the viewpoint of collecting and administering information

Research Project

Project/Area Number 26590054
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

塩谷 昌史  東北大学, 東北アジア研究センター, 助教 (70312684)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsロシア / 内務省 / 統治 / 統計制度 / 中央統計委員会 / 近代 / 公衆衛生 / 生‐政治
Outline of Annual Research Achievements

27年度にロシアで『雑誌・内務省』(1829~1861年)を閲覧し、帝政ロシアがどのように統計制度を整備したかに関する記事を閲覧し、重要な記事・レポートをスキャンデータに加工し、日本に持ち帰った。28年度にはそのデータを基に、なぜロシアが内務省・中央統計委員会を設置したかについて、論文をまとめた。研究の結果から、帝政ロシアは統計制度を整備する際、欧州諸国の統計制度を参考にしたことが明らかになった。内務省と統計制度の緊密な関係を、ロシアはベルギーの制度から学んだ。近代国家は国民を統治するため、様々な社会統計を整備し、政策決定の参考とした。19世紀にロシアも国家の統治を円滑に行うために、内務省・中央統計委員会を設置するが、この制度はロシア独自に設計したというよりも、欧州諸国の制度から学んだ結果だと言える。
29年2月にロシアのペテルブルクに滞在し、ロシア国立図書館で内務省の新聞『政府通報』(1869~1889年)を閲覧し、内務省の政策と統計制度の整備の関連を調査した。新聞を閲覧すると、コレラで病気になった人々の数が県別に毎月掲載されていた。これは統計の問題だけではなく、内務省が医療機関と連携を取りながら、伝染病の予防と羅漢した人々の治療等も真剣に議論していた。
19世紀後半に内務省は、公衆衛生の改善に積極的に取り組んだ。具体的には、都市における下水道の敷設である。また、クリミア戦争後の孤児に対する政策や、学校教育の充実や刑務所の改善等にも、内務省は取り組む。それに連動する形で、孤児院や学校、刑務所の受刑者の犯罪に関する社会統計の整備が進む。したがって、ロシア内務省の統計制度は、その時々のロシア政府の政策と密接に関わる形で発展し、改善されていく。これらの調査結果は、現在、論文にまとめているところであり、29年度内に学術雑誌に投稿する予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2017

All Book (1 results)

  • [Book] 商業と異文化の接触―統合される世界の経済(第26章を担当)2017

    • Author(s)
      玉木俊明、柏倉知秀、菊池雄太、井上光子、坂野健自、谷澤毅、小山内孝夫、水井万里子、西川杉子、雪村加世子、一柳峻夫、伏見岳志、薩摩真介、川分圭子、坂野正則、君塚弘恭、大峰真理、野村啓介、斉藤寛海、塩谷昌史
    • Total Pages
      868(745-768)
    • Publisher
      吉田書店

URL: 

Published: 2018-01-16  

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