2015 Fiscal Year Research-status Report
Macro Practice Research Questions What Social Work Is-Curriculum design by Sri Lankan Buddhist monks
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26590118
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Research Institution | Shukutoku University |
Principal Investigator |
秋元 樹 淑徳大学, 社会学部, 教授 (20167844)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 仏教ソーシャルワーク / スリランカ / カリキュラム / 研究成果のフィードバック / 仏僧大学 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.現地調査対象地区、アヌラダプラ及びポロナルワ地区の仏教寺院415のセンサス的「悉皆調査」を終えた。現地調査員がそれらを訪問。現地カウンターパート研究協力者Anuradha Wickramasingheより総括的報告を受けた。 2.2015年1月22日及び-25日、両地域でそれぞれワークショップをこれまでの調査成果の中間報告・普及とそのフィードバックを受けることを目的に開催した。前者は主にポロナルワ地区では調査被面接者を中心とした僧侶、アヌラダプラ地区では仏僧(比丘)大学教員を中心とした仏僧でもある研究者を対象とした。 3.1月25日、アヌラダプラの仏僧(比丘)大学副学長(実質的なトップ)及び教員グループと、仏僧を対象としたソーシャル教育プログラムの開設について話し合った。カリキュラムの内容の具体的議論を飛び越え、大学側は同プログラムをマスターレベル及びディプロマレベルで開設することを合意した。今後本研究協力者の一人でもある仏僧(比丘)大学理事のペラデニア大学ヘラ教授がプログラム案を作成、理事会に提出することも合意された。 4.研究代表者の上記現地訪問出張時(1月20-27日)に、現地調査協力者と成果及び今後のデーター分析について話し合うとともに、調査原票の整理が終わり次第、ペラデニア大学社会学部関係研究者の協力を得てデータ分析を進める合意を得た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究の全体としての流れの方向はほぼ予定通り進んでいるが、予定通りのスピードで進まない理由としては次の諸点があげられる。 1.現地協力研究員はつよい関心と熱意を持って調査研究に当たってくれているが、現地での調査研究の進行及びその管理のほぼすべてを現地研究協力者に委ねざるを得ない。 2.調査対象である仏教寺院及び仏僧の多忙さは予想以上であり、調査員の訪問受け入れが容易ではない。また研究代表者が直接彼ら寺院、仏僧とコンタクトをとり受け入れられることはほぼ不可能である。 3.現地研究協力者が調査研究のプロでない実践家であるため、研究代表者が与える調査の困難さ・所要時間についての諸アドバイスを十分に予測することが易しくない。 4.現地言語(シンパラ語)で書かれた調査票、インタビューメモ等の英語を介してのコミュニケーションの困難
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Strategy for Future Research Activity |
I.現地調査:1. 現在は調査票等生資料の英訳精査の現地研究協力者による完成を待っている段階である。2.この完成後ペラデニア大学社会学部関係者による集計作業→研究代表者による現地研究協力者との検討を通しての分析→報告書の作成、と進む。 II. 仏教“ソーシャルワーク”カリキュラム:1.現在は仏僧(比丘)大学の組織的検討決定を待っている段階である。2.この決定と上記現地調査の成果を踏まえ具体的カリキュラムの作成へと進む。 III.研究計画の変更または研究遂行上での課題: 具体的カリキュラムのデザインにあたり西洋専門職ソーシャルワークのカリキュラムその他の伝達、検討が当初計画には入れられていたが、これらを「既知」とし、PBRの主体たる僧侶、同大学、NGO当関係者のこの部分に対する関心が低下してきている。中心となる現地研究協力者および関係者が特にこの数年次のような経験を有したが故である。上記Iの結果分析が終わった時点でそのニーズを測定しその必要の有無を含め対応を考える。 ①本調査研究の外で本研究代表者も関与しつつ別の機会にこれがなされており、これらに出席している。②スリランカ(研究対象国)には60年を超える歴史を持つ西洋専門職ソーシャルワーク大学(NISD)が存在し、これとの接触を持ってきた。③同大学のほか、スリランカ仏教ソーシャルワーク教育学院、仏教パーリー語大学(コロンボ)においてカリキュラムが準備されてきた。 IV.結果の普及:すでに招待を受けている、2016年9月29-30日キャンディで開催予定のICSD(国際社会開発会議)大会にて、間に合えば、かつ主催者の希望とも合致すれば、この研究の成果のまとめを報告する。
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Causes of Carryover |
研究の進行が実施状況報告書記載の通り若干遅れていることにより支出予定が遅れている。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
1.調査表集計委託(ペラデニア社会学部;予定) \300,000; 2.旅費(研究代表者の現地研究協力者との結果分析会議、仏僧大学カリキュラム検討会議現地訪問)\400,000; 3.会議費(現地における最終報告会、会場費、謝金その他)\157,755
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