2014 Fiscal Year Research-status Report
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26590128
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Geriatric Hospital and Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
粟田 主一 地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(東京都健康長寿医療センター研究所), 東京都健康長寿医療センター, 研究部長 (90232082)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 認知症 / 支援体制 / 離島 / フォーカスグループ |
Outline of Annual Research Achievements |
離島における認知症支援体制構築の方法を探索するために,東京都の島嶼部5町村を訪問し,「認知症支援の課題」と「課題解決の方法」をテーマとするフォーカス・グループ・ディスカッション(FGD)を実施した.【大島町】①面積91.0km2,②都心からの距離120km.③人口8,305人,④高齢人口2,815人(高齢化率33.9%),⑤65歳以上要介護認定者数524人(18.6%).⑥FGDの結果:住民意識,認知症アセスメント,生活支援のあり方について課題がある.【八丈島】①69.5km2,②230km,③8,186人,④2,835人(34.6%),⑤586人(20.7%),⑥FGDの結果:医療体制,介護資源,家族支援,普及啓発のあり方について課題がある.【三宅村】①55.3km2,②230km.③2,738人,④1,027人(37.5%),⑤195人(19.0%),⑥FGDの結果:初期支援,生活支援,社会資源の不足,連携のあり方について課題がある.【新島村】①新島23.9km2,式根島3.9km2,②150km.③2,933人,④1,072人(36.5%),⑤203人(18.9%),⑥FGDの結果:一次予防,二次予防,生活支援,人材育成のあり方について課題がある.【小笠原村】①父島23.8km2,母島20.2km2.②1,000km,③2,584人,④337人(13.0%),⑤54人(16.0%).⑥FGDの結果:情報共有,最期を島で迎えたい,生活支援,人材確保について課題がある.【結論】各島の特殊性を考慮した支援体制づくりが求められている.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
調査フィールの予定であった4島(大島,八丈島,三宅島,新島)のうち,平成26年度は2島(大島,八丈島)を訪問する予定であったが,東京都の協力を得ることができたため,東京都の島しょ部9町村のうち5町村(大島,八丈島,三宅島,新島,父島,母島)を訪問し,FGDを実施することができた.
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年度は,東京都の残る4町村(利島,神津島,青ケ島,御蔵島)を訪問するとともに,宮城県の網地島を訪問して,調査を実施する.また,平成26年度の調査結果と併せ,訪問した10島の認知症支援体制構築のあり方について中間的なまとめを作成し,それを踏まえて,各島の関係職(自治体職員等)と意見交換の機会を設ける予定である.
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Causes of Carryover |
平成26年度は,東京都の委託を受けて島しょ部の研修事業を実施することになったため,調査研究にかかる研究員の旅費の一部の支出を抑えることができた.その分を次年度の調査研究の旅費に回し,現地調査の回数を増やすとともに,訪問先の島の範囲を拡大することにした.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
当初計画では,大島,八丈島,三宅島,新島の4島を調査フィールドにする予定であったが,東京都の協力を得ることができたので,さらに7島(父島,母島,御蔵島,青ヶ島,利島,神津島,網地島)を追加訪問して,調査を実施することにした.
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