2017 Fiscal Year Annual Research Report
A study of the trouble which happens in a friend relation when a university student used computer-mediated communication.
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26590133
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Research Institution | Tokyo University of Social Welfare |
Principal Investigator |
岡本 香 東京福祉大学, 心理学部, 准教授 (30454292)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | CMC / SNS / LINE / 既読スルー / 対人コミュニケーション |
Outline of Annual Research Achievements |
平成29年度は、平成26年度、平成27年度に発表した成果に基づき、ソーシャルネットワークサービスのひとつである「LINE」を用いたコミュニケーションに関する2つの尺度を作成した。一つは、「LINE」を用いたチャットで生じる“既読スルー”に対して、利用者がどのような態度を有しているかを測定するための尺度である「LINE既読スルー態度尺度」であり、もう一つは、「LINE」を用いた対人コミュニケーションに対して、利用者がどのような態度を有しているかを測定するための尺度である「LINEコミュニケーション態度尺度」である。 「LINE既読スルー態度尺度」については、第Ⅰ因子「既読スルーをされる相手についての理解」因子(16項目)、第Ⅱ因子「既読スルー自体に対する価値観」因子(9項目)、第Ⅲ因子「既読スルーが生じた原因についての理解」因子(4項目)の合計29項目3因子構造であることが確認された。併せて第Ⅰ因子と第Ⅱ因子との間に負の,第Ⅱ因子と第Ⅲ因子の間に正の、いずれも中程度の有意な相関が認められた。さらに類似尺度である「LINE尺度」(時岡ら,2015)を用いて構成概念的妥当性を検討した結果、有意な相関が認められ、構成概念的妥当性が認められた。 一方、「LINEコミュニケーション態度尺度」については、第Ⅰ因子「日常生活でのやりとり」因子(13項目)、第Ⅱ因子「授業に関する確認」因子(8項目)、第Ⅲ因子「遊ぶための連絡確認」因子(7項目)の合計28項目3因子構造であることが確認された。 これらの2つの尺度を用いて、LINEコミュニケーションにおける対人関係トラブルによる問題を解決する方法および予防方法を模索するための質問紙による調査(本調査)を行った。対象者は高校生および大学生684名であり、インターネットを用いたオンライン調査を行った。用いた尺度は上述した2つの尺度に加えて、エゴグラム、ジョインズ人格検査、ストレスコーピング尺度の3つの尺度を用いた。
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