2014 Fiscal Year Research-status Report
投資マインドの心理学的研究:金融リスク認知と投資行動の関係の解明と応用
Project/Area Number |
26590134
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
佐々木 美加 明治大学, 商学部, 教授 (90337204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中林 真理子 明治大学, 商学部, 教授 (80308056)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 社会心理学 / 投資行動 / 金融リスク認知 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、投資マインドを心理学的に研究するものであり、2000人以上のパネルデータを用いて調査を行っている。調査の結果、金融リスクに関する認知地図を明らかにし、それをもとに金融リスクに対する態度尺度の作成を試みた。その尺度の妥当性を検討するため、他のお金に関する態度の尺度やリスク認知に関する尺度との関連を検討した。また、それらの尺度が、実際の金融商品の購入の意思決定に対してどのような影響を及ぼすかを調査によって明らかにした。それらの結果は、論文「金融商品の認知と投資行動に関する心理学的研究」(佐々木美加(2015)明治大学人文科学研究所紀要 第77冊, 37-83)にまとめて発表された。 研究分担者である中林は、金融商品全般への投資マインドについて考察する際の比較対象にするため、生命保険商品購買時のリスク認知についてweb調査を実施した。近年ではハイリスクになりつつある生命保険商品購買時でも、一般的な消費者のリスク認知はローリスクの保険商品購買時とあまり変わらないことが明らかになった。このことは、金融商品全般への投資マインドについて考える際に、消費者のリスク認知構造は比較的単純ではないか、ということを今後さらに明らかにしていくうえで重要な示唆となりうるものである。本調査の結果は、平成27年度に保険関係の学術雑誌(『保険学雑誌』)と国際学会(World Risk and Insurance Economics Congress)で公表予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究課題の申請時に研究分担者予定であった大久保重孝先生が急逝されたことにより、故大久保先生が分担する予定であった研究の役割を当面の措置として研究代表者の佐々木が代行し、新たな研究分担者をすぐに見つけることができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の申請時研究分担予定者の死亡による遅れを取り戻すため、平成27年度以降は、死亡した研究分担予定者の役割を担う新たな研究分担者を追加し、研究を推進していく予定である。
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