2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26590149
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
岡本 真彦 大阪府立大学, 人間社会学部, 教授 (40254445)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | モニタリング / メタ認知 / 眼球運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、Okamoto & Amano (2012)で示された自動的エラーモニタリングの眼球運動プロセスを解明する目的で計画された。実験パラダイムとして、Okamoto & Amano (2012)で用いたものを使用する予定であったが、実験計画の途中、Okamoto & Amano (2012)のデータを再検討した所、刺激の統制が十分でない可能性が有り、実験結果が刺激構成のアーチファクトである可能性が発見された。具体的には、自動的エラーモニタリングが生起するのが特定の刺激セットに偏っているのでないかという可能性が発見された。 そこで、眼球運動プロセスを測定する実験を行う前に、再度,刺激を統制し直した上で、Okamoto & Amano (2012)と同様のパラダイムで一致した結果が得られるかどうかについて再検討した。 大学生11名を対象者として、Okamoto & Amano (2012)と同じ実験を行った。刺激として用いた数式は、ccrrect calculation/correct response(以下、cc/cr)、inccrrect calculation/correct response(以下、ic/cr)、ccrrect calculation/incorrect response(以下、cc/ir)、inccrrect calculation/incorrect response(以下、ic/ir)の4タイプが含まれていた。実験の結果、cc/cr 915ms, ic/cr 891ms, cc/ir 977ms, ic/ir 953msとなり、Okamoto & Amano (2012)が示したincorrect calculationが含まれる式において反応時間が遅くなり、自動的エラーモニタリングが生起するという結果は再現されなかった。 2つの実験結果の不一致について、再度検証した上で、さらに検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
研究計画段階で用いる予定であった実験パラダイムが、そのままでは利用できない可能性が有り、研究方法を再検討する必要が生じており、現段階では研究が遅れている状態であると判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
眼球運動を計測するために、刺激提示装置などを先行のOkamoto & Amano (2012)からは変更する必要も有り、刺激の構成などに変更を加えて、自動的エラーモニタリングが安定的に生起する実験パラダイムを発見することによって、研究の着実な進展を見込めると考えている。
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Causes of Carryover |
研究計画が計画通りに進行しなかったため研究補助の人件費が生じなかったことと、アイカメラを学内予算との合算によって購入したために物品費が少なくてすんだため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実験補助の人件費と情報収集のための旅費として使用する予定である。
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