2015 Fiscal Year Research-status Report
学級のソーシャル・キャピタルによる格差抑制効果の研究
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26590193
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
平松 義樹 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (00335879)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
城戸 茂 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (00591091)
倉本 哲男 愛知教育大学, 教育実践研究科(教職大学院), 教授 (30404114)
露口 健司 愛媛大学, 教育学研究科, 教授 (70312139)
増田 健太郎 九州大学, 人間・環境学研究科(研究院), 教授 (70389229)
諏訪 英広 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 准教授 (80300440)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 教育学 / 社会関係資本 / 学級経営 |
Outline of Annual Research Achievements |
予備調査の研究成果を、計量調査班が論文「学級におけるつながりは学習意欲の格差を抑制できるか-ソーシャル・キャピタルの視点からの分析-」にまとめて発表することができた。学級において子ども相互につながりがある場合、また、教師と子どもとの間につながりがある場合、学級レベルでの学習意欲が向上し、学習意欲の格差が抑制されることが明らかにされた。 また、事例調査班では、2本の事例研究を報告書論文としてまとめた。「データを活用した学校改善の実践的研究-つながり醸成に焦点をあてた学力向上事例を中心に-」では、学力向上に焦点をあてた学校・学級経営を事例として、子どもたちの学習意欲の向上と抑制の過程を記述している。また、「児童を取り巻くつながりと学ぶ意欲の関係」では、授業観察記録の分析を通して、日常的に、子ども相互あるいは、教師と子どものつながりが醸成されていく過程を記述している。 さらに、平成27年度は、165校を対象とする児童生徒・保護者対象質問紙調査を実施し、児童生徒5057名、保護者4553名のデータを収集することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予備調査のデータ分析、事例研究の推進ともに、論文としてまとめることができており、おおむね順調に研究は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、平成27年度と同様の学校を対象とする質問紙調査を実施する。また、公立A小学校を対象とする事例研究を現在推進中である。つながりづくりが学習意欲の向上・格差抑制に至る過程を、学級活動や道徳に焦点をあてて記述し、分析を行う。
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Causes of Carryover |
学校調査を職能団体との共同調査として実施できたため、質問紙の郵送に係る必要が大幅に節約できたことによる。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究成果の発表数を拡充する。また、国際学会での発表(それに伴う校正費等が必要)を予定する。
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Research Products
(3 results)