2014 Fiscal Year Research-status Report
大学研究推進支援人材の組織内における知識移転とスキル構成についての分析
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26590208
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
伊藤 伸 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (90520883)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 研究マネジメント人材 / リサーチ・アドミニストレーター / URAスキル標準 / 知識マネジメント / 大学 / 人材養成 |
Outline of Annual Research Achievements |
内外動向調査・文献調査:国内外の大学や公的研究機関におけるリサーチ・アドミニストレーター(URA)を含む研究マネジメント人材の現状について文献調査を実施するとともに、各種シンポジウムに参加し、情報を収集した。欧米のURA組織(職能団体)等における高度専門人材の育成活動や現状についての情報を収集し、関係者のインタビューを通じて状況を調査した。文献調査については、リサーチ・アドミニストレーション組織(研究マネジメント組織)に関する欧米の文献を中心に実施した。代表的な大学等のリサーチ・アドミニストレーション組織の概要についても把握した。 インタビュー調査:文部科学省のURAシステム整備事業採択校に在籍するURAを中心に研究マネジメント人材に対してヒアリングと意見交換を実施した。組織内での知識移転や協業を促進する、又は抑制する要因を探索し、保有するスキルとの関係を検討した。同様にリサーチ・アドミニストレーション組織の管理者に対してもヒアリングや意見交換を実施した。 調査設計:ヒアリングの結果や先行文献調査の検討を踏まえ、研究マネジメント人材向けの質問票を作成した。URAスキル標準やRA協議会での議論、所属する東京農工大学が実施した「研究マネジメント人材養成プログラムの開発」における試行的研修も参考にした。合わせて当初想定した因果関係のモデルを再検討、修正した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究計画として平成26年度に掲げていた、1.内外動向調査・文献調査、2.インタビュー調査、3.調査設計が順調に実行できた。特に調査設計については、URAスキル標準の業務(機能)項目を盛り込み、かつ多くの実証的な研究を蓄積してきた組織行動論における先行研究を踏まえた質問票を作成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
内外動向調査:国内外のURAの現状について文献調査や各種シンポジウム参加による情報収集を継続する。 質問票調査の実施と分析:国内の大学等に所属する約2000人のリサーチ・アドミニストレーターを含む研究マネジメント人材に対し、質問票を用いた調査を実施する。質問票では、スキル標準に沿って、自分自身がどのようなスキルを持っているか、組織内の他のURAがどのようなスキルを持っているかが質問される。調査結果を統計的に分析することにより所属組織における研究マネジメント人材間の知識移転と協業、組織全体のスキル構成との関係に関する仮説を検証し、組織の活性度向上に寄与する因果関係についてのモデルを構築する。
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Causes of Carryover |
調査票の発送、回収、入力等の作業について効率性の観点から研究補助員ではなく、外部機関に外注することとし、検討調整を進めた。外注する作業の完了が27年度前半となるため、26年度には支払がなく、次年度使用額が発生した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額の全額を調査票の発送、回収、入力等の作業の外注費用に充当し、使用する。
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