2014 Fiscal Year Research-status Report
グローバル人材育成のための学び直し型プログラムの検討-国際比較の視点から -
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26590225
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Research Institution | Hijiyama University |
Principal Investigator |
二宮 皓 比治山大学, 学長, 学長 (70000031)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 教育政策 / 人材育成 / 大学院教育 / 教育課程 / 比較国際教育学 / 国際情報交換 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、我が国において喫緊の課題となっているグローバル人材育成の方策について、「社会人の学び直し/能力の高度化」という視点から検討し、大学院を活用した教育プログラムの開発手法のモデルを提示することにある。具体的には、(1)グローバル人材育成に関わる各国の高等教育政策・人材育成政策の分析、(2)国際的に活躍する人材の育成を企図して提供されている大学院レベルの高度かつ先進的な教育プログラムの事例分析、(3)グローバル人材に求められるコア・コンピテンシーを基盤とする教育プログラムの開発手法のモデル構築を行う。これらの成果をもとに、大学院を活用した高度グローバル人材育成プログラムのモデル開発を行うことにより、生涯を通じたグローバル人材育成方策を検討することが最終的な課題である。 研究初年度である平成26年度は、(1)グローバル人材育成に関わる諸外国の高等教育政策・人材育成政策に関する情報の収集、(2)特徴的な取組事例(大学院レベルのプログラムなど)の収集、(3)日本の諸政策における「グローバル人材」の定義の整理などに取り組んだ。 特に、焦点を当てたのが、欧州とASEAN諸国である。欧州については、政策及び事例の検討を通じて、欧州各国、あるいはEUが、汎欧州的な枠組みのもと、国際性(特に、非欧州圏を射程としているもの)をビルトインさせた特徴あるプログラムを数多く構築してきていること、それが幅広い分野で行われていること、の二点が明らかになった。とりわけ、「小国」とされる国の取組やEUの焦点を明確にしたプログラムは、興味深く、その開発手法について、次年度以降、精査していくことを確認した。一方、ASEAN諸国については、ASEAN統合が迫る中で、ASEAN諸国がどのような視点で人材育成に取り組もうとしているのかを明らかにすることを試みた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初計画していた年度計画は、概ね遂行した。
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Strategy for Future Research Activity |
当初計画していた内容は、ほぼ順調に進められている。次年度も計画にそって進めるとともに、今年度の成果により、新たに必要となった事柄についても取り組んでいく。
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Causes of Carryover |
今年度は、主に基礎調査となる海外調査ならびに、研究会開催のための予算を確保していた。このうち、予定していた海外調査は、先方との日程の調整がつかず、次年度早々に延期したため、次年度に計画分を使用することとなった。また、研究枠組を議論することを目的とする研究会については、本科研のメンバー(研究代表者及び連携研究者)全員が所属する学会の開催に合わせて実施したため、旅費の支出が不要となった。このことを踏まえ、海外調査前に再度研究会の開催を計画したが、前述の通り、海外調査が延期となったため、研究会についても同様に延期することとした。以上のことから、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
訪問先と再度日程調整を行い、平成27年度早々に海外調査を欧州にて実施する。また、その前に、調査内容について精査するための研究会を開催する。
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