2015 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
26600002
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中村 将志 千葉大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (70348811)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 構造規整Ptナノ微粒子 / 表面構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
燃料電池触媒で使用されているPtの使用量削減は重要な課題の1つである。燃料電池反応の活性は表面構造に依存するため、高活性な表面構造を有する構造規整ナノ微粒子は、次世代の燃料電池触媒の候補の1つである。しかし、形状の制御は電子顕微鏡などで確認できるが、表面構造を確認することは難しい。本研究では、燃料電池反応に高活性な構造規整Ptナノ微粒子の表面構造を電気化学測定および電界イオン顕微鏡(FIM)により観測することを目的とする。 構造規整Ptナノ微粒子の合成では、目的以外の形状も多く生成される。高選択的な合成を達成するために、キャッピング剤や還元剤の検討を行った。最適な条件では、8割程度の構造規整率で粒子サイズも制御することが可能であった。電気化学測定では、少量のPt微粒子を微小表面積のAu探針上に担持した微小電極を用いた。Pt微粒子懸濁液に探針を繰り返し浸漬させ担持させた。目的のPtナノ微粒子が担持されているか透過電子顕微鏡により観測し、最適な懸濁液の濃度および浸漬回数を決めた。 硫酸溶液中でのサイクリッックボルタモグラムでは、表面構造に依存した特徴的な水素吸脱着波が観測されており、構造規整ナノ微粒子の表面構造を電気化学的に確認することができた。また、酸素飽和した電解質溶液中での測定から酸素還元反応(ORR)の活性も評価した。通常のORR活性評価では、定常的に反応物を電極表面に供給するために、回転ディスク電極を用いるが、微小電極を用いたために、電極を回転することなくORR活性を評価することが可能となった。 FIMによる観測では、微粒子表面からのFIM像は得られなかった。Au探針の先端形状の改良および担持方法の検討を行い、引き続き電界顕微鏡での観測を行っていく予定である。
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Research Products
(1 results)