2017 Fiscal Year Annual Research Report
Tunneling electron deposition of crytal metal oxides
Project/Area Number |
26600087
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
渡部 行男 九州大学, 理学研究院, 教授 (40274550)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 表面 / ナノ構造 / 強誘電体 / 第一原理計算 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. ナノ構造のための第一原理計算の信頼性の解析:多種の相関関数を用いてBaTiO3とSrTiO3の第一原理計算法を行い、最も精密な結果を得るための方法を探した。この結果を、第一原理計算を主とする国際会議で発表し、この分野の著名雑誌に投稿した。うち1報は掲載可。 2. ナノ構造作成過程の第一原理計算と実験照合:ナノ接近過程で、様々な応力が働く。この応力に注目し、BaTiO3とSrTiO3の場合に1.の結果を基に第一原理計算を行い、実験と照合した。また、トンネル電子の挙動解明のため、ナノ接近前の表面の電子状態の計算を行い、論文掲載可。さらに、ナノ接近過程とその時のトンネル電子の計算を行い、計画書に示したトンネル電子の様子を理論的に確認した。また、BaTiO3の表面の酸素原子が表面に突き出していることが分かり、これが酸化物表面がナノ接近で結合しやすいことをさらに高めることが分かった。 3. 広域のラマン分光マップによるナノ構造解析を行った。特に、偏光ラマンによる3次元的マップ測定を行った。期待したコントラストがとれないため続行中。4.微粒子を用いたナノ接近構造の形成のため、表面の分極分布と電位をナノスケールで測定した。さらに、分極による表面の反応性を調べるためナノスケールのエッチグ検討をし発表した。 その他[H29年度まで研究期間の延長:期間H26-H28で申請したが、キャンパス移転前後整備、移転の時期に重なった。研究室人員が少なく、手作りて組み上げた装置が多いため手間がかかり、移転業者による故障の復旧の遅れ、新部屋の面積が1/3で、装置の配置が困難なため、時間を消費した。さらに、本課題に用いるUHV-AFMに問題も起こり、通常のAFMも移転直後使用不能になったが、H28年度に発注し8ヶ月年遅れでH29年度に納入され、本課題を遂行できるようになった。
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Research Products
(12 results)