2014 Fiscal Year Research-status Report
インチスケールダイヤモンドウェハ開発のための基盤研究
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26600096
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
徳田 規夫 金沢大学, 電子情報学系, 准教授 (80462860)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ダイヤモンド / 結晶成長 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、超省エネ化に資する次世代ダイヤモンドパワーデバイス実現のために必要なダイヤモンドウェハの大面積(2インチ以上)・低コスト化に関する基盤技術の開発である。具体的には、ダイヤモンドのヘテロエピタキシャル成長によりその実現を目指す。 今年度は、ダイヤモンドヘテロエピタキシャル成長のための基板の作製に取り組んだ。当初、SiC熱分解法による多層グラフェン上に単結晶Ptを堆積させた積層構造体をダイヤモンドヘテロエピタキシャル成長用基板として考えていたが、SiC熱分解法により得られる多層グラフェンは、リッジが形成されることが分かり、そのため、そのグラフェン/SiC上にPtの単結晶化が困難であることが分かった。そこで、ダイヤモンドとの格子不整合が極めて小さく、かつグラフェンの形成が可能なNiのダイヤモンドヘテロエピタキシャル成長用基板としての有効性を検討した。その結果、多結晶Ni基板上に多結晶ダイヤモンド膜を成長することに成功し、かつダイヤモンド/Ni界面に析出したグラファイトにより、そのダイヤモンド膜は自然剥離により自立化可能であることが分かった。 今後は、Ni基板を用いた単結晶ダイヤモンドのヘテロエピタキシャル成長に取り組む。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初予定していたSiCは、ダイヤモンドヘテロエピタキシャル成長用基板として不適であることが分かったが、ほぼ同様の方法でNiがその基板として有効であることを示すことができ、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定していたSiC基板ではなく、Ni基板を用いて同様の研究計画を推進する。
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Research Products
(2 results)