2014 Fiscal Year Research-status Report
時間領域モード選択によるマルチコアファイバーレーザーの位相同期モード同期の研究
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26600114
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
白川 晃 電気通信大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (00313429)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | レーザー / コヒーレントビーム結合 / マルチコアファイバ- / モード同期 |
Outline of Annual Research Achievements |
1. マルチコアファイバーレーザーの位相同期モード同期の準備として、まず通常のファイバーを用いた能動モード同期レーザーを構築した。ダブルクラッドYb添加ファイバーレーザーの外部共振器中の近視野に音響光学素子(AOM)を配置し、矩形波で損失変調を行うことにより能動モード同期発振を行うことに成功した。共振器の縦モード間隔(約16MHz) に対する同調範囲は十分に広く、再生モード同期は必ずしも必要ではないことが判明した。従ってサーボ回路の作製は必要に応じて行うこととした。 2. Yb添加19コアマルチコアファイバーレーザーを構築し、出力特性を評価した。 3. 自己収束効果を取り入れたマルチコアファイバー中の非線形伝搬の数値計算を行い、極限パワー領域ではin-phaseモードよりもout-of-phaseモードが安定でコア数スケーリングが可能であることが分かった。従ってin-phaseモードだけでなくout-of-phaseモードの選択励振も目指すこととした。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
予定どおり:ダブルクラッドYb添加ファイバーレーザーの能動モード同期が、サーボ回路による周波数フィードバックを行うことなく安定に得られた。 やや遅れている:モード分散と波長分散のクロストークについて、検討がまだ十分行えて以内状況にある。 以上から、「おおむね順調に進展している」と評価した。
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Strategy for Future Research Activity |
Yb添加19コアマルチコアファイバーを用いて再生モード同期発振器を構築し、時間領域スーパーモード選択に挑戦する。温度制御でファイバー長を変化させて出力の空間モードの繰り返し周波数依存性を観測し、モデルとの整合性を評価検討する。 また現有のYb添加19コアファイバーのモード分散と波長分散を既に整備済のCOMSOLによる有限要素法を用いて計算し、in-phaseモードやout-of-phaseモードと同じ繰り返し周波数を与える異波長高次モード解を抑制するための最適な波長フィルタ特性を検討する。 いずれも協力研究者のFeng氏と議論しながら進めてゆく。
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Causes of Carryover |
本年度に購入を計画していたビームプロファイラを次年度に持ち越したため。通常のファイバーレーザーのモード同期では不要であった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
上記ビームプロファイラについて次年度の早い段階で購入する予定である。分解能・ダイナミックレンジに注目し慎重に機種選定を進める。
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Research Products
(3 results)