2014 Fiscal Year Research-status Report
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26610008
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
高橋 篤史 大阪大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (50314290)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
入谷 寛 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (20448400)
小西 由紀子 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (30505649)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 代数学 / 幾何学 / 数理物理学 / ミラー対称性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,dg圏に対する非可換ホッジ理論・原始形式・平坦構造の函手的構成という,ホモロジー的ミラー対称性の理論におけるきわめて重要な問題の解決に向けての活路を探究することである.とくに重要な課題として,非可換ホッジ構造の整構造・偏極の構成がある. 本年度は,主として非可換ホッジ構造の偏極の構成を目指した基礎研究を行った.代数閉体上のカラビ-ヤウdg圏のホッホシルトホモロジー群上に,非退化で次数付き対称な双線形形式でカラビ-ヤウ構造の取り方に寄らないものが自然に構成されることが判明した.これは,ホッホシルトコホモロジー群上にセール双対性から導かれるものと定数倍をのぞいて同じものを定める.この構成をもとに,現在高次剰余形式の構成に取り組み始めている.また,これまでに得られた成果を取りまとめ,論文「From Calabi-Yau dg categories to Frobenius manifolds via Primitive Forms」(arXiv:1503.09099)として発表した. なお,この研究費を用いて,分担者入谷寛・小西由紀子とともに,定期的にセミナー・勉強会を開催した.また,12月には京都大学数学教室において,国際研究集会「Primitive Forms, Mirror Symmetry and Related Topics」を開催した.関連する分野の研究者による最新の研究成果についての講演をもとに参加者たちと活発な研究交流を行った.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
着想が良い割合で研究の進展に結びついている.
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Strategy for Future Research Activity |
順調に進展しているので,現在の研究計画・方針を継続して行う.
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Causes of Carryover |
セミナー・研究集会に招へいした研究者の旅費が想定より少なかったため.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
セミナー・研究集会の拡充にこれを用いる.
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