2016 Fiscal Year Annual Research Report
Developing cosmological analysis method for muti-wavelength data and exploring the dark Universe
Project/Area Number |
26610058
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高田 昌広 東京大学, カブリ数物連携宇宙研究機構, 教授 (40374889)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ダークエネルギー / ダークマター / ニュートリノ / 宇宙の構造形成 |
Outline of Annual Research Achievements |
広天域の宇宙背景放射、銀河イメージング・分光サーベイ、またX線衛星による銀河団サーベイなど、世界中でダークエネルギーの性質の解明を目的とした宇宙論サーベイが稼働中、あるいは計画中である。本研究は、これら多波長の宇宙論データを組み合わせ、ダークエネルギー、宇宙論パラメータの制限を改善する、また系統誤差に影響を受けない制限を導出することを可能にする手法を開発することを目的とする。本研究者らは、宇宙背景放射、銀河サーベイの研究で著名な米国プリンストン大学のDavid Spergel教授らと共同研究を進めている。本年度は、スローン・ディジタル・スカイ・サーベイ(SDSS)のデータから得られた銀河団統計量、重力レンズ観測量、また銀河団とイメージング銀河カタログのクラスタリング統計量を組み合わせ、銀河団の母体であるダークマターのハロー(自己重力領域)の境界を探る手法を開発した。ダークマターハローの境界領域は、宇宙の階層的構造形成の物理過程において、銀河団領域へのダークマターの集積過程、またダークマターが重力でのみ他の粒子と相互作用しないという性質を反映する。我々が発見したダークハローの境界領域の位置は、冷たいダークマターを仮定した構造形成シミュレーションが予言するより領域より小さい(半径が小さい)結果を示している。様々な系統誤差のテストを行ったが、小さい境界領域を引き起こす効果を同定することはできていない。例えば、ダークマター粒子同士が自己相互作用 (self-interaction) するというモデルを考えると、摩擦力として働き、小さい境界領域を引き起こす可能性がある。このように研究期間中に、様々な宇宙論観測量を組み合わせ、構造形成モデルを制限する手法を開発できた。
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Research Products
(20 results)
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[Presentation] SuMIRe: Subaru imaging and spectroscopic galaxy surveys2016
Author(s)
Masahiro Takada
Organizer
Cross-correlation Spectacular with LSST: Exploring Synergies Between LSST and External Datasets to Discover Fundamental Physics
Place of Presentation
Brookhaven National Lab & Stony Brook University, Stony Brook, USA
Year and Date
2016-05-25 – 2016-05-25
Int'l Joint Research / Invited
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