2014 Fiscal Year Research-status Report
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26610168
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
長谷川 卓 金沢大学, 自然システム学系, 教授 (50272943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ジェンキンズ ロバート 金沢大学, 自然システム学系, 助教 (10451824)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 石灰質ノジュール / 竜骨 / 酸素同位体比 / 炭素同位体比 |
Outline of Annual Research Achievements |
竜骨を含むものも含め,石灰質ノジュールの採集活動を北海道およびカナダ・ホーンビー島で行った.おもに暗灰色の泥岩中に含まれるものをターゲットとして採集,あるいは各地博物館と連携して一部を使わせていただいている.また既に竜骨を含むことが分かっている材料については切片を作成し,詳細な記載を行い,その成因(堆積場におけるノジュールの形成過程)について推定し,国内外の学会で発表している.また竜骨を含まないが,堆積物表層部で形成されたことが推定され水温推定に使える可能性のあるノジュールや,メタンシープで形成されたと考えられるノジュールも同様に詳細に記載し,さらに炭素・酸素同位体比,炭酸塩含有量などを分析によって求め,その値が水温を反映しているかどうか,メタンの酸化が関わっているかどうか,値のばらつきが何を意味するか,などの点に着目して考察を行い,国内外の学会で報告している.これらの研究は,代表者と分担者の指導する学生・院生が中心となって作業を進めてきた.学生への謝金,調査旅費,学会旅費などが必要となった.また分析に関連する消耗品費用などが必要であった.本年度の北海道調査は,別件の研究で調査を行う際に連動して作業を行ったこと,また炭素・酸素同位体比分析は他の分析と同時に行うことができたため,費用を抑えることができ,来年度(27年度)に行う分析の数を増やし,機器メインテナンスを行うことを計画している.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
竜骨ノジュールや,水温推定に使うことができそうなノジュールの収集が進んでおり,記載や一部の炭素・酸素同位体比分析が進んでいる.また研究を実質的に進めている学生も熱心である.
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Strategy for Future Research Activity |
27年度は炭素・酸素同位体比データおよび硫酸体硫黄の同位体比分析を行うことで,竜骨ノジュールが水温推定に使えるのか,使えるとすればどのような条件のノジュールなのか,を明らかにしていく.そのために上述のデータインベントリーを増やしていく.装置の使用頻度が高くなり,フィラメント交換の機会もあるため,専門業者によるメインテナンスを依頼する予定である.また,得られた成果は積極的に国内外の学会等で発表し,論文化に努める.
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Causes of Carryover |
別件の研究による北海道調査やカナダ調査の際に同時にノジュールの探索も行ったが,予想外に良好な試料を採集することができたこと,別件の旅費で参加した学会で本研究に関連する発表を複数行うことができたこと,などから研究に必要な活動が十分できたが旅費が最小限しか発生しなかった.また分析も別件研究と同時並行で行ったため,費用負担が最小限で済んだ.また次年度の装置のメインテナンスを想定して,積極的に費用の節約に努めてきたことも,次年度使用額が生じた理由である.
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
試料の分析を27年度に集中的に行っていく.酸素・炭素同位体比分析に加え,硫黄同位体比の分析も想定しており,装置を2台稼働させる.そのため消耗品や機器メインテナンス等に費用が掛かることが想定されている.次年度使用額を次年度使用額は,費用がかさむ専門業者による機器調整や部品代,消耗品等に充てる予定である.これらは前年度と比較して非常に大きな額になることが想定される.
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] Confirmation of a Middle Jurassic age for the Eedemt Formation in Dundgobi Province, southeast Mongolia: constraints from the discovery of new spinicaudatans (clam shrimps).2014
Author(s)
Li, G., Ando, H., Hasegawa, H., Yamamoto, M., Hasegawa, T., Ohta, T., Hasebe, N. & Ichinnorov, N.
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Journal Title
Alcheringa
Volume: 38
Pages: 305-316
DOI
Peer Reviewed
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