2014 Fiscal Year Research-status Report
マイクロフロリネーション法による迅速同位体計測法の開発
Project/Area Number |
26610180
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
上野 雄一郎 東京工業大学, 理工学研究科, 准教授 (90422542)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 物質循環 |
Outline of Annual Research Achievements |
キュリー点加熱装置を導入し、マイクロフッ化法による新しい迅速硫黄同位体計測法の開発を行った。これまでの4種硫黄同位体計測はあらゆる硫黄化合物を硫化銀にまず変換して行うものであったため、まず硫化銀のマイクロフッ化法について検討を行ったところ、パイロフォイル組成と加熱温度が分析精度および確度に寄与する事が明らかとなり、これを最適化することが出来た。その結果、コバルトフッ化物を用いた場合に、2秒でフッ化することが可能となり、これまでフッ化に半日を要した分析時間を大幅に短縮することが出来た。また同位体分析精度についても100 nmolSの微量試料についても従来と同様の精度で計測ができることが明らかとなった。現在、分析手法について論文を執筆中である。さらに、今後の硫酸分析を見越して、玄武岩ガラスから抽出した硫酸態硫黄についての計測をおこない、その4種硫黄同位体組成を報告した(Shimizu et al., 2015)
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
微量試料の迅速硫黄同位体分析については想定よりも早く分析法の確立を行うことが出来、すでに計測法の論文を執筆中である。今後も予定通り、パイライト硫黄同位体計測、硫酸酸素同位体計測の開発についてチャレンジする計画である。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで硫化銀への変換作業が必要であったパイライトについて、直接フッ化による硫黄同位体計測法を最適化する。これにより、岩石試料内の同位体バリエーションについて議論が可能になると期待される。また硫酸酸素同位体計測の開発についてチャレンジする計画である。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Simultaneous determinations of fluorine, chlorine, and sulfur in rock samples by ion chromatography combined with pyrohydrolysis2015
Author(s)
Shimizu, K., Suzuki, K., Saitoh, M., Konno, U., Kawagucci, S., and Ueno, Y.
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Journal Title
Geochemical Journal
Volume: 49
Pages: 113-124
DOI
Peer Reviewed
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[Journal Article] Isotopic evidence for water-column denitrification and sulfate reduction at the end-Guadalupian (Middle Permian)2014
Author(s)
Saitoh, M, Ueno, Y, Isozaki, Y, Nishizawa, M, Shozugawa, K, Kawamura, T, Yao, J. Ji, Z, Takai, K, Yoshida, N, and Matsuo, M
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Journal Title
Global and Planetary Change
Volume: 123
Pages: 110-120
DOI
Peer Reviewed
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