2014 Fiscal Year Research-status Report
無人航空機で拓く新しい火山観測:噴煙の水素同位体比を利用した遠隔噴気温度測定
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26610181
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
角皆 潤 名古屋大学, 環境学研究科, 教授 (50313367)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | 火山 / 水素同位体 / 遠隔噴気温度測定 / 噴煙 / HIReTS / 航空機 / 桜島 / 水素分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
活動的な火山から放出された噴煙(プルーム)の一部を、小型無人航空機を用いてサンプリングする技術を開発し、噴煙中の水素分子の水素安定同位体比を指標に用いた火山噴気の遠隔温度測定法(HIReTS法)を、一般の火山に広く適応可能なものにする。また本手法を桜島(鹿児島県)の昭和火口に応用し、同火口における世界初の噴気温度測定を実現する。 初年度にあたる本年度は、カイトプレーンにペイロードとして搭載する試料採取装置の初号機を作成した。これを有人のセスナ機に搭載し、桜島で噴煙試料採取フライトを2回実施した。フライトで得られた反省点を元に試料採取装置を改良し、高濃度噴煙試料が採取出来る装置の開発を進めた。また本フライトで高濃度噴煙試料の採取に成功し、桜島昭和火口の噴気温度を1000度前後と見積もった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初予定では本年度は開発と試験のみで、温度の実測までは想定していなかった。しかし御嶽山の噴火で生じた噴煙採取需要に対応するため開発を急いだ結果、ほぼ開発が完了し、桜島における高濃度試料の採取と遠隔温度測定の実現に成功してしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
当初予定を変更して、桜島で温度変化の観測を実施する。
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