Measurement of ion temperature spatial structure in high temperature plasmas based on Balmer-alpha spectrum

2016 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 26610191
• Research Institution: Kyoto University
• Principal Investigator: 藤井 恵介 京都大学, 工学研究科, 助教 (10637705)
• Project Period (FY): 2014-04-01 – 2017-03-31
• Keywords: プラズマ分光

Outline of Annual Research Achievements

大口径カメラレンズ，透過型グリズム，望遠鏡，２次元配列光電子増倍管からなる高速高ダイナミックレンジ分光システムを開発した．本システムにより，655.5 nm から658.1 nmの波長範囲，波長分解能約0.2 nm/ch，最大計測周波数200kHz，ダイナミックレンジは3桁，最大8視線で水素原子バルマーα線スペクトル形状の計測が可能となった．
開発した分光システムを用いてLHDプラズマの水素原子バルマーα発光線形状の計測を複数視線にて行った．バルマーα発光線形状とその時間変化より，2 eV，40 eV，200 eVの原子集団の発光強度と速度の時間変化を求めた．その結果，電子密度の間欠的な減少とともに2 eV，40 eV，200 eVの原子集団の発光強度，速度の間欠的かつ周期的な変動を計測した．この変動は，全視線，各温度において発光強度が1.1倍から1.2倍程度増加し，外側視線での発光強度の変動が大きい．これは，水素原子がプラズマへ内側と比べ外側からより供給されており，さらに水素原子がプラズマ内部へと荷電交換により侵入しているためと考えられる．速度は，2 eVにおいて外側では，1 km/s程度の減少している．40 eVでは，全視線において2 km/s程度の減少， 200 eVでは，全視線において3 km/s程度の減少が観測された．