2016 Fiscal Year Annual Research Report
The application of arteriosclerotic treatment by a plasma exposure cell seat and stento
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26610193
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Research Institution | Tokyo City University |
Principal Investigator |
森 晃 東京都市大学, 工学部, 教授 (60219996)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小林 千尋 東京都市大学, 工学部, 講師 (00570699)
平田 孝道 東京都市大学, 工学部, 教授 (80260420)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | カーボンナノチューブ / ステント / 細胞シート / 血流 |
Outline of Annual Research Achievements |
心筋梗塞部位への細胞シート移植、梗塞の原因となる狭窄血管部位を広げるステント留置法が行われてきたが、細胞シートの生着(移植)不良やステント再狭窄問題があるため次世代型の細胞シートあるいは、ステント開発をおこなった。プラズマイオン照射により表面改質処理をしたカーボンナノチューブ(Carbon Nanotube、CNT)には通電性による細胞間連結作用がある。また、円形の多孔質構造を持つコラーゲンスポンジは細胞培養において3次元(立体的)に細胞増殖する培養担体であり親水性が良い。そのため、CNTをコラーゲンスポンジに定着させ、このスポンジにラット心筋細胞を増殖させ立体に状作製することが可能であった。しかしながら、実際の心筋梗塞モデルラットにおいて、この細胞シートを定着することには成功しなかった。その原因としては、モデルラットを再度開胸して細胞シートを定着する場合に2度目の開胸ではラットの負担が大きすぎることが示唆された。 また、プラズマイオン照射により表面改質処理をしたステントを、CNTとコラーゲンスポンジさらに血管内皮細胞を増殖させ立体状にした細胞シートに巻き付けた。このようにして作製した新型ステントを山羊左頸動脈から挿入して1か月後のステントの状態を顕微鏡観察した。結果は、血栓などの付着がなかった。そこで、山羊左頸動脈を緩く結紮して狭窄部位を作成しステント挿入しても血栓付着は認められなかった。 プラズマイオン照射により表面改質処理をしたCNTをコラーゲンスポンジに付着すると立体状の細胞シートを作製することが可能であったが、ラット心筋細胞を増殖させたシートでの治療効果を心筋梗塞モデルラットで検討すると、手術負荷が大きすぎ治療効果判定が不可能であった。新型ステント効果では、生体適合性は問題なく狭窄部位での有効な効果が期待できると考えられた。
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