2015 Fiscal Year Research-status Report
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26610194
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
永岡 賢一 核融合科学研究所, ヘリカル研究部, 准教授 (20353443)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 乱流 / 回転 / 輸送 / 対称性 |
Outline of Annual Research Achievements |
極めて制御性に優れた乱流に“対称性の破れ”を導入することにより、流れ場構造形成の物理過程、及び“対称性の破れ”が乱流中の輸送特性に与える影響を実験的に解明することを目的として、液晶乱流実験の機器整備を進め、実験を実施した。 平面セルにレーリーベナール対流と等価な電気対流を発生させ、乱流を駆動した。発達した乱流状態では、3次元等方な乱流が生成されている。この乱流を回転させて、乱流や乱流輸送の変化を調べた。乱流駆動軸と回転軸の角度を0度から90度まで変化させ、回転させた状態で乱流輸送評価を行う実験を行った。実効的な拡散係数が回転により低減する傾向が観測された。現在、詳細解析を行なうと共に、系統的な実験の準備に取り掛かっている。 一方で、回転を加えた際の時間、空間乱流スペクトルには、顕著な違いは観測されなかった。特に、加えた回転数近傍の周波数スペクトルの変化に注目したが、変化を観測できなかった。ところが、バイコヒーレンス解析を行うと波数スペクトルに有意な変化を観測することができた。回転させた場合には、低波数(大きな構造)が連続スペクトルと相関をもつことが分かった。乱流スペクトルの低波数領域との詳細な比較検討が必要であるが、回転は、乱流のエネルギー輸送に影響を与えている可能性がある。 上記2つの実験は、同時行われたものでないため、詳細な検討は難しいが、現在、蛍光粒子をもちいた粒子追跡により、乱流輸送評価の精度を向上させて、検証実験を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2つの装置の開発を目指しているが、実験が行える状態になっているのは、未だ1台だけである。 主な原因は、人手不足である。 平成28年度は、修士課程の学生の研究課題となったためこの問題は解消できる見込みである。
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Strategy for Future Research Activity |
初期結果で良い方向性が見え始めているので、再現実験として、論文化できるレベルの系統的なデータセットの取得を目指す。また、遅れ気味の回転装置2号機の整備を進め、より広範な実験パラメータでの実験を目指す。
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Causes of Carryover |
時間的制約により十分な研究時間が確保できなかったため、実験の実施はできたものの、機器開発に遅れが生じてしまった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
4月から学生が研究テーマとして実験及び、機器開発に参加するため、遅れを取り戻し、当初予定の計画を実行できる見込みである。
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Research Products
(2 results)