2014 Fiscal Year Research-status Report
液体で配位高分子をつくる:光と熱による機能・形状の自在設計
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26620046
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
持田 智行 神戸大学, 理学(系)研究科(研究院), 教授 (30280580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桑原 大介 電気通信大学, 学内共同利用施設等, 准教授 (50270468)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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Keywords | イオン液体 / 配位高分子 |
Outline of Annual Research Achievements |
ルテニウム錯体と対アニオンの組み合わせからなる種々のイオン液体を合成し、それらの光反応性を検討した。その結果、光によって配位高分子を生成する新しい物質系を発見した。この物質は光によって架橋反応を形成し、配位高分子固体を与える。これらの光反応性について予備的な検討を行った結果、対アニオンおよび配位子を変えることにより、反応性が制御できることを見出した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本研究によって、新たな光反応性イオン液体を見出すことができた。さらに、対アニオンおよび配位子の選択に応じて反応性が制御できることを見出した。想定以上の成果であり、今後の広範な展開につながる知見が得られた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度得られた知見を発展させ、有用な物質系を開拓する。第一に、今年度見出された光反応性イオン液体について、熱物性、液体物性、および光硬化特性を評価する。これらの知見をもとに、分子設計を進め、応答特性を改善する。第二に、これらの物質を用いて、多様な分子集合体の合成を試みる。
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Causes of Carryover |
本年度は、配位子合成法の確立および物質探索を優先することとし、候補物質が絞れたのちに物性評価を進めることとした。そのため、評価用物質の合成に必要な高額試薬は、主に次年度に購入することとした。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
主に有機金属試薬などの試薬代等の消耗品に使用する。そのほか、学会旅費、機器分析費、論文関連費用にも使用する。
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Research Products
(2 results)