2014 Fiscal Year Research-status Report
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26620080
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加納 太一 京都大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (40372560)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ブレンステッド酸触媒 |
Outline of Annual Research Achievements |
イミンやニトロソ化合物といった含窒素求電子剤への求核付加反応において、ブレンステッド酸触媒が反応を加速することが知られており、光学活性なジオールであるBINOL由来の光学活性リン酸などをブレンステッド酸触媒として用いた不斉合成反応が数多く知られている。そこで本研究では、近紫外線の照射によって活性化されたフェノールや2-ナフトールなどの芳香族アルコールをブレンステッド酸触媒として機能するかの検討を行った。光照射による触媒の酸性度と触媒活性の変化を調べるため、ビナフチル型二級アミン有機触媒および2-ナフトール存在下で、脂肪族アルデヒドのニトロベンゼンによるヒドロキシアミノ化反応を試みた。近紫外光を照射した条件と、照射せずに遮光した条件でビナフチル型二級アミン有機触媒と2-ナフトールの二触媒系の反応を行った。その結果、近紫外光を照射した反応では、脂肪族アルデヒドとして用いた3-フェニルプロパナールのα位がニトロソベンゼンによってヒドロキシアミノ化された目的の生成物が15%の収率で得られた。一方、近紫外光を照射しなかった反応では、50%の収率で目的生成物が得られており、光照射による反応への影響が確認された。予想に反して、2-ナフトールが強いブレンステッド酸触媒へと活性化されていると考えられる光照射をした反応の収率が下がっていることから、現在その原因を調査している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ブレンステッド酸触媒の酸性度によって反応性に影響があると考えられるニトロソベンゼンによるアルデヒドのヒドロキシアミノ化反応において、光照射による反応収率への影響が確認された。
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Strategy for Future Research Activity |
ビナフチル型アミン有機触媒と2-ナフトールを別々に用いるのではなく、両者の構造を併せ持った酸塩基型の有機分子触媒を合成し、不斉ヒドロキシアミノ化反応の実現を目指す。
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Causes of Carryover |
研究で使用する近紫外光の照射装置が当初購入予定であった市販のものから、LEDの使用によって発熱量の少なく安価な装置に変更したため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
光学活性な酸塩基複合型の合成に必要な原料である光学活性なビナフチルジカルボン酸やその変換に必要な試薬類の購入費として使用する。
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